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PENTAX K-1なんて大したことない:1ヶ月目の使用雑感まとめ

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 PENTAX K-1を手に入れてから1ヶ月がたちました。まだたったの1ヶ月、されど1ヶ月。じっくりすべてを知り尽くすにはまだ早いと思いつつ、しかしひとつの区切りなのでこの辺でインプレッションをまとめておこうかと思います。

 ご存知の通り私はPENTAX信者(PENTAXIAN)ですから、Kマウントのフルサイズ機というだけで、製品の詳細はほとんど検討せずにこれは買わざるを得ない、と思って発表日に予約、発売初日に入手した口なので、冷静かつ客観的に他のフルサイズ機と比べてここが○でここは×、みたいな評価ではありません。そんなのこのカメラには意味ないですし。

K3II3001.jpg
 なのであくまでもKマウント機を使ってきた信者目線で、というバイアスがかかったものとなります。かつ気合いを入れて書いたのでかなり愛憎入り乱れ矛盾した長文となっています。

 なお、以下本文中に挿入してある写真はもちろんこの1ヶ月の間にK-1で撮ったものですが、他のエントリーでは使わなかったものを中心に適当に貼っておきました。基本的に特に本文とは関係ありません。

K-1は理想のフルサイズ一眼レフである

 と、いきなり結論を述べてしまいましょう。K-1は私にとって理想的なフルサイズ一眼レフです。これ以外の機能、性能、デザインは考えられません。K-1のいったいどこに不満があると言うのでしょうか? いや、ありません(反語表現。なお個人の意見です)。

KONE3150.jpg しかしそれは何と言うか「思い描いていた通りのカメラだった」ということではなく「思いもしなかったカメラだった」という意味を多分に含んでいます。

 と言ってもK-1には何かすごく特徴的なびっくり機能が入っているわけではなく、わりとオーソドックスなデバイスとそれによって実現される機能を丁寧に積み上げたもので、そのバランスとパッケージングが非常に優れているだけです。

 その辺の「バランスの良さ」というのはK-7以来のKマウント機に通じるところがあって、持てる技術をすべて投入した全部入りをギュッとコンパクトなボディに押し込んだ、というあたりが「さすがPENTAX!」と思ってしまうわけです。

KONE3067.jpg だから、他社のフルサイズ一眼レフと雑なスペック比較をしたとしても、お値段のリーズナブルさもあって決して見劣りはしないでしょう。でも、恐らくその魅力の一番コアな部分は、既存のKマウントユーザーにしか分からないところにあるんじゃないかと思います。そして実際のところリコーイメージングもそういう売り方(既存ユーザーをターゲットにする)しか今のところはしてないように思います。

 で、そんなPENTAXらしいPENTAXファンのためのフルサイズカメラだと言うのに、なぜ「思いもしなかったカメラ」のか?と言えば、正直なところ私は「PENTAXにここまで出来ると思っていなかった」というのが本音なのです。フルサイズに手を出すというだけでも「ありそうにないこと」だったのに、それが実現した上にこんな素晴らしいカメラに仕上がるなんて、思ってもいませんでした。本当にスミマセン。

KONE0553.jpg 今までのKシリーズはどちらかというと「素人にはお勧めしない」カメラだったのですが、K-1は依然としてわかりにくい部分や、細かすぎて分かる人にしか分からない部分が多々あるものの、ニコンやキヤノンのフルサイズ機を検討している人に「こういうのもあるよ!」と布教活動したくなる、いや布教活動が可能なカメラだと思います。

 ということで、これでこのエントリーは終了しても良いのですが、一番言いたいことは最後に回しておきます。それまでまずは主要な要素をひとつずつ見ていきましょう。

36.4Mピクセル フルサイズCMOSセンサー

 フルサイズ機がフルサイズたる所以は当然ながら撮像センサーにあります。K-1に搭載されたフルサイズCMOSセンサーは36.4Mピクセル、35.9 x 24mmの画面サイズをもつ正真正銘の35mm版フルサイズセンサーで恐らくソニー製です。

KONE2997.jpg 画素数については正直なところ「どうでも良い」と思っていました。敢えて20Mピクセル程度に抑えて軽快さを追求するも良し、(可能かどうかはさておき)逆に攻めきって40Mピクセルを越えた超高解像を狙ったなら、それはそれで面白いと思えたでしょう。

 で、実際には間を取って(いやそんな単純な理由ではないことは分かってますが)36.4Mピクセルとなりました。D800/D810とほぼ同じと考えれば、一般的に言って今でもかなり高解像度なほう。おかげで連写速度は4.4コマ/秒と鈍足となり、RAWファイルのサイズは40MBを越えてしまいました。

KONE2781.jpg でも良いのです。低感度で得られる溢れんばかりの豊かな階調と、深い色乗りと、高感度でもビクともしないS/Nと先鋭感の全ては、フルサイズ&高画素からくる余裕がもたらしたもの。どんなにつまらない写真でも、思い切り拡大してその緻密な描写を確かめてニヤニヤするのも楽しいものです。(...というピクセル等倍厨への転身 ^^;)

ファインダー

 一眼レフの命ともいえる光学ファインダー。高倍率のファインダーが搭載されるという期待交じりの噂もありましたが、実際は倍率0.7倍でアイポイント21mmと、他のフルサイズ機と比べてほぼ同等で、ごく一般的なスペックに落ち着きました。

KONE3063.jpg スクリーンはナチュラルブライトマットIIIで、ピントとボケがよく見える、いかにも一眼レフらしい光学ファインダーです。APS-Cに慣れきっていた身にとっては、フルサイズ化された広いファインダーは見ているだけで楽しくなり、意味もなく覗きたくなります。EVFではこんなことは絶対に起こりえません。

 ただ、APS-Cクロップ枠などを表示するために透過液晶が挟まれたせいか、ふとした瞬間に妙な感じがするのも事実。特に開放F5.6くらいの暗いレンズを付けたときに違和感を感じるような気がします。

 でも良いのです。DFA150-450mmは仕方ないとして、K-1には明るいレンズを使えば良いのです。F2.8以上の大口径専用!ぐらいの勢いで。明るいレンズが生み出す豊かで美しいボケをファインダーの中で見てるだけで満足できます。(「いやシャッター押せよ」という指摘はごもっともです)

オートフォーカス

 PENTAX機に関して何かを語るとき、まるで壊れたレコードのように(って言う表現も相当に古いですが)常に繰り返されるのがオートフォーカスの問題です。そして実際に私が一番心配していたところでもあります。「きっとK-3II並だろう」という予想はことごとく覆され、地道な改善が実を結んでいることが実感できます。

KONE2257.jpg 例えば、AFポイントの配置が645D/645Zのように、APS-Cに最適化したサイズのまま流用するのではなく、ちゃんとフルサイズのフレームに合わせて配置され直していただけでも相当な驚きでした。そして実際に使ってみると、どのレンズを使ってもAF精度のばらつきがなく、これまで散々苦労させられてきたFA Limitedシリーズでさえバシッと一発で決まるのには感動します。

 動体追従性能に関しては基本的な部分はK-3II並だと思うのですが、それよりも多点オートやセレクトエリア拡大がようやく使い物になったことを考え合わせると、動体を撮るときの難しさは実際のところずっと軽減されたと思います。

 それでも他社の一眼レフや像面位相差を持ったミラーレス機と比べると、AFポイントは少ないしエリアも狭いし、モーター内蔵レンズでも駆動は遅いし、暗所性能もいまや並みになってしまったし、F8対応センサーとかしてないし(そもそもそんなレンズもコンバーターもない)、遅れてる部分はまだまだあります。

KONE0704.jpg でも良いのです。合うときにはピタッと合うのですから。そしてピントがよく見えるファインダーがあるのですから。既存のデバイスを使い回した中でよくぞここまでブラッシュアップしたものだと、K-7以来のユーザーの一人としては感慨深いものがあります。(...というペンタ脳)

手ぶれ補正

 K-1で大幅に強化されたのが手ブレ補正。磁気浮上式のセンサーシフト機構をいち早く採用したパイオニアであり、そのSR機構を使ってさまざまな付加機能を生んできたのに、肝心の手ブレ補正はK-3IIでもまだ2軸のみでした。それが今回K-1でようやくオリンパスやソニー並みにジャイロ1軸と加速度センサーが2軸追加され、計5軸になりました。

KONE0190.jpg 売り文句としては5段分の補正効果があるとされていますが、これも自動車の燃費みたいなもので、偽装だとは言いませんがある程度割り引いて考えなくてはなりません。人によって「ブレ」自体の判定基準も異なるし、極端なことを言えば、そもそもブレない神の手を持つ人にとっては何が変わったのかわからないと言われるかもしれません。その逆に、何をしてもめちゃくちゃブレる人もまた同じ感想を持つかも。

 実際のところK-1の手ブレ補正は非常に良く効きます。36.4Mピクセルもの高解像度でありながら、手ブレで失敗したと感じることがほとんどありません。それは5軸手ブレ補正だけでなく、グリップの良さとか、シャッターショックが小さいとか、高感度に強いからそもそも低速シャッターを使ってないとか、いろいろなことの複合効果なのかもしれません。

KONE1873.jpg この比較的小さなボディにフルサイズセンサーとそれをグリグリ動かすパワーを持った手ブレ補正が入っていることは、他社のフルサイズ一眼レフにはないK-1だけの特徴です。FA Limitedのような、今の時代には考えられない小型のレンズや、マニュアル時代の古いレンズを使っても(最悪でも3軸の)手ぶれ補正が効く安心感は、一度依存してしまうとやめられそうにありません。

シャッターフィール

 カタログに表れないけどカメラにとって非常に重要な部分です。一眼レフにとっては特に。ミラーレス機がどんなに進化しても、一眼レフのキレがありつつ上品なシャッターフィールはきっと超えられません。たとえそれがブレを生む原因だったとしても、「一眼レフが好き」という頭の古い頑固カメラおやじ&おばさんは、納得しないでしょう。

 私も某フルサイズミラーレス機を店頭で手に取り、何気なくシャッターを切った瞬間に「これは無理」と思いました。あれはもしかしたら壊れていたのかもしれませんが。

KONE1847.jpg PENTAXの上位機のシャッターフィールはもともとキレがありつつも柔らかくて静かなことで定評がありました。K-1もその路線を受け継いでいます。ミラーとシャッターが大きくなった分、音とショックは増えそうなものですが、それでも上品さが失われていないのはボディの重量でカバーしているのでしょうか。

 実は個人的にはK-1を使っていてミラーショックが気になる瞬間がないではありません。それは個体差ではなく、発売前に触ったデモ機でも感じたもの。でも撮った写真がほとんどブレないところを見ると、あのショックは露光後のミラーダウン時のものなのか、あるいはそれも含めて手ブレ補正が効いているのか。それとも自分の手が生み出してる錯覚なのか。

 でも良いんです。気持ちよければ。クイックリターンミラーが動いてファインダーが暗転して、フォーカルプレーンシャッターが切れるという一連の緻密なメカ動作の感触は、一眼レフでしか味わえないもの。

KONE3071.jpg いつか一眼レフが絶滅してすべてがミラーレス機になったとき、きっと一眼レフ風のシャッター音を電子音で鳴らし、シャッターフィールを擬似的に再現したと自信満々に謳うカメラが登場することでしょう。そんな本末転倒な未来のカメラを思いながら、K-1のシャッターを切ると、得も言われぬ満足感を味わえます。これが電子音と電子シャッターで再現できるものならやってみろ!と。(...という一眼レフ原理主義脳)

ボディサイズと重さ

 昨年のCP+に登場したK-1のモック(当時はもちろん"K-1"などという名前はついていませんでしたが)から、実機が発表されるに至るまで見てきた印象では、やはりフルサイズ機なだけあって「結構大きいんだな」という印象がありました。それはまぁ、仕方ないよね、と納得していました。

 その印象は今年のCP+で実機を見たりしてもあまり変わらなかったのですが、実際にこの一ヶ月間、自分のK-1を使っているうちに「これって思ったより小さいな...」と思うようになってきました。うん、やっぱり小さいぞ!

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 それは巨大なレンズを同時に買ってしまったことによる錯覚なのかもしれません。確かにペンタ部は押し出しが強くボリューム感あるし、肩の高さも厚みもK-3系のボディと比べるとあるのですが、グリップした感じはあまり変わらないし、FA Limitedなんかをつけてカメラバッグに押し込むと、実際のところK-3IIと取り回しが大きく違うかと言えばそんなことはないわけです。首に下げてもそれほど妙な感じにはなりません。そして写真仲間達と出かけたときに、彼らのD500やD610や6D や7D2と並べて見て、K-1はやっぱり小さいんだ、と確信しました。

 でも重たいんですよね。ボディのみ1kgというのは結構きます。実は最近、K-1で写真を撮った後は右手に何とも言えない痛みが残るようになってきました。それはもともと腱鞘炎(および四十肩)気味であるせいなのですが、歳をとってきた身にはちょっと辛いものがあります。

KONE3048.jpg でも良いんです。撮ってる間に気にならなければ。DFA150-450mmみたいな2kg級のレンズを付けて手持ちで振り回しても、撮影中は何も気になりません。スポーツだって後で筋肉痛になることはあるわけですから、そんなもんだと思えばむしろ「昨日はたくさん撮ったなぁ」と満足感に浸れます。(...というポジティブ思考)

スマートファンクション

 K-1で追加された新しい操作系です。機能ダイヤルと操作ダイヤルの組み合わせで、従来はメニューを開かないと操作できなかったような機能がダイヤルで直接設定変更できるショートカット機能です。従来からある二つのダイヤルとグリーンボタン、モードダイヤルで実現されるハイパー操作系とあわせて、新しい操作体系を生み出しています。この便利さは一度慣れるとやめられません。

KONE1477.jpg 私がK-1の新機能で一番気に入っているのは、実はこのスマートファンクションです。通常は絞り優先で使うことが多いので、機能ダイヤルは露出補正に割り当てていますが、マニュアルにしたときはISO設定に変更すれば良いし、画像転送したいときはWi-Fiにしたり、まだ使ったことないですが、超望遠で動きものを撮る時はクロップか連写速度か、場合によってはSRの切り替えに使うと便利かもしれない、と思っています。

 操作ダイヤルがファインダーを覗きながら回せないとか言われているのですが、これはこれで良いのです。一眼レフなのだからファインダーを覗きながら露出補正ダイヤルを動かす必要はありません。

KONE0365.jpg 従来の前後ダイヤルとは明らかに違う操作感を持たせ、単純な3ダイヤル化とは違う、微妙な距離感がむしろスマートファンクションの特徴です。こんなものいらん!と無視することも可能。機能ダイヤルに「無効」ポジションがあるところに、このスマートファンクションの絶妙な位置づけと、ハイパー操作系を壊さない配慮が伺えます。

フレキシブルチルトモニター

 K-1の目玉機能の一つ。昨秋にリークされた試作機の写真で一番驚かされたのは捻られた背面モニターの姿でした。横位置時のチルトだけでなく縦位置時のチルトできるという優れもの。三脚に据え付けてじっくりライブビューする時にはとても捗ることでしょう。

KONE2802.jpg 私は長年「一眼レフに可動液晶はいらない派」でした。その理由はまず一眼レフなんだからライブビューなんか要らない、というストイックな前提があって、さらにバリアングルやチルト機構を積むと、液晶が後ろに出っ張ったりするのが気に入らない、という言いがかりに近い理由によるものでした。

 K-1のフレキシブルチルトモニターは背後に結構出っ張っています。でもそれを小細工して変にごまかすことなく、堂々とうまく処理してあるとは思います。そして何より、もともと分厚いボディに紛れてもはや多少の出っ張りはどうでも良いとも言えます。

KONE3013.jpg だから多分これで良いんです。そんな私でさえ、時代には逆らえず、たまに手持ちでもライブビュー使うし、その場合は圧倒的に便利なのだから。

 ただ気がついたら勝手に液晶が引き出されていたり、チルトしようと思って引き出すと、微妙に捻れて水平が取れなくなるのがどうにも間抜けですが、仕方ありません。時代はこれを求めてるんでしょう。4本のリンク機構が格好いいから「許してやるか」と思えてきます。

レンズ

 オートフォーカスと並んでこれまたPENTAXの弱点として必ず挙げられるレンズラインナップ。歴史的経緯も含めて、レンズについて語りはじめたら止まらないPENTAXファンは沢山いることでしょう。K-7とDA21mmからこの世界に入った私なんて、Kマウントレンズを語る資格もないぺーぺーに過ぎません。

KONE3038.jpg なんだかんだでK-1に合わせて一応大三元の3本に、普通の標準ズーム、そして超望遠ズームを揃えてきました。あとはDAレンズとフィルム時代からディスコンされずに残っているいくつかのFAレンズがある上に、さらにそれ以前の昔のレンズは山ほど世の中に出回っています。Kマウントの旧レンズ界隈はK-1のおかげでとても盛り上がっているところ。みんな最新のDFAなんて本当は要らないんじゃない?と錯覚しそうになります。

 だからレンズはこれで良いんです。2強並のラインナップを微々たるシェアしか持たないPENTAXに求めるのは筋が違います。昔とはもう状況が違うのですから。もしレンズの少なさに愛想を尽かしてニコンに乗り換えたところで、Fマウントには77mmF1.8も43mmF1.9もないじゃないか!と思うに違いありません。

KONE3054-Edit.jpg だから数少ない最新レンズと山ほどある旧レンズを上手く組み合わせて自分なりのシステムを作りつつ「ろくなレンズがねぇなぁ」とぼやきながら、高解像度なセンサーで忠実に再現された収差を楽しむのがK-1ユーザーの正しい作法です。

その他良いところ

 その他にもWi-Fiは便利だし、GPSも今や私には欠かせない機能。この両方を内蔵しているカメラってそんなに多くありません。まさに全部入り。LED大好きな最近のPENTAXらしいアシストライトは、今のところ役に立ったことがありませんが、アウトドアモニターは単純なことながらとても秀逸で何度か使いました。十字キーの一等地にあったフラッシュ設定をメニューの奥に追いやって、こんな機能を代わりに入れてくるとはある意味英断だと思います。

KONE0235.jpg そういえば目玉機能の一つリアルレゾリューションを全然試していません。36.4Mピクセルの4回露光から得られる映像の先鋭感と広大なミックレンジはすごいらしいのですが、なんかもうそこまでしなくても良いんじゃない?的な感じで使う気があまりありません。

 事前に盛り上がっていた動体補正は、実はOFFに出来ることがK-3IIに対する新しい部分で、手持ち出来ないとか木の枝みたいな細かいパターンに対応できないことに代わりはないみたいですし。気が向いたら、ぴったりなシーンを見つけたら試してみようと思います。

ダメなところ

 で、ここまでべた褒めもしくは「これで良いんだ」と自分を納得させるばかりでしたが、逆に「これはダメだ」と思うところがあるかと言えば、あまりないんですよね、本当に。いわゆる認知バイアスがある前提で考えても、あまり不満点が見つかりません。強いて挙げるならマイク端子の蓋がなぜか自然と浮いてきて外れてしまうことくらい。動画機能とかなくなってしまえば良いのに(暴言)。

 あとせっかくの透過液晶によるグリッドや水準器の表示は、背景が暗いシーンでは見えなくなってしまうのが不便です。ファインダー内を照らす照明ボタンか、カスタムメニューで一定の明るさを下回ったら自動的にファインダー内照明がONになる機能が欲しいです。まぁ、マウント脇のAFモードボタンで出来るんですけどね。

KONE0314.jpg あと、SIGMA製の一部レンズのマウント外縁がボディに干渉する問題が発覚していますが、私は今はもうSIGMAレンズを持ってないし、欲しいと思えるレンズもないのでどうでも良いです。

 修理に関するSIGMAの対応が良すぎると評判になってますが、実際のところPENTAXが建前は建前として、足りないレンズラインアップをサードパーティが補ってくれていることに頼ってる部分があるという論に私は乗らないし、そもそも今の時代、様々なレンズ情報をボディ側とやりとりして収差補正したりAEやAFの性能を向上させている状況では、リバースエンジニアリングに頼ってで作られたレンズなんてそもそも信用ならんな、と思っています(個人の意見です)。

今後の抱負

 結論はもう冒頭に書いたので。ここでは今後の抱負を述べておきたいと思います。

 メーカーが公言しているようにK-1はある程度長い時間かけて育てていく製品だそうで、ファームウェアアップデートによる新機能追加や動作の改善を継続的にやっていくそうです。GRのような位置づけになるなら、それはユーザーとしてもメリットがあることで、じっくり時間をかけて長いこと使い込んでいこうという気になれます。それまでに新しいカメラが欲しい病が出たら、その気持ちはレンズにぶつければ解決するでしょう。

 で、以前話題にしたレンズラインナップ計画ですが、予定は微妙に狂って、現時点では以下の図のようになってしまいました。
スクリーンショット 2016-05-26 23.11.52
 DFAレンズはすっぽり標準域が抜け落ちるというメチャクチャなラインナップ。計画性の無さが露呈しています。

 でも良いんです、これで。K-1には完全無欠で優等生な標準ズームより、少し癖のある変なレンズが似合うと思います。今は財政的にも精神的にもいろんな意味で力尽きたので、しばらくはレンズ欲しい病は再発しないでしょう。ていうかしたら困る...(A^^;

 ちなみにAPS-CのK-3IIは取っておこうと基本的には思っているのですが、もしかしたらいらないかも?とちょっとだけ思い始めています。いずれにしろDAレンズは少し整理して、いよいよ18-135mmと60-250mmは手放そうかな、と考えているところです。

K-1を1ヶ月間使ってみて思ったこと...

 さて、最後にちょっと変なことを書いておきます。しかしながらこれが今回一番書きたかったことで、私のPENTAXに対する偏愛を良く表していると思います。

 と言うのは、私はもしかしたら「このK-1が最後のPENTAX製一眼レフになるかも?」と心のどこかで、わりと本気で覚悟しています。歴史を紐解けば、フルサイズデジタル一眼レフ機を出したのを最後に、力尽きてデジタル一眼レフを止めてしまったメーカーは思い出すだけで二つほどありますし、またフルサイズを出すまでもなく止めてしまったメーカーも二つ。その結果現時点では一眼レフメーカーはPENTAXとNikonとCanonしか残っていません。

KONE3136.jpg K-1はPENTAXファンが待ち望んだカメラであり、今は予想以上のペースで売れているようですが、その需要が一巡したらどうなるのか? 新規ユーザーをじわじわ獲得していくのか? あるいは今後フルサイズ一眼レフの市場が伸びていく?のかどうか?

 その辺のことは私は知るよしもありませんが、常識的に考えて特に後者はありそうもないことです。K-1という製品名は15年前から決まっていた一方で、もう後はないよと言う暗示のような気さえしてきます。そんなことを中の人たちが思ってるはずはないのですが。

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 でもそういう思いは今に始まったことではなく、実はK-3を手にした辺りからいつも「これが最後なのかも?」と思いながら使っています。あまりにも出来が良すぎるカメラを手にした時に感じる「これぞ究極のKマウント機だ!」という感動の裏返しなのだろうと思っています。

 ですから、実のところネガティブな気持ちだったり、悲観をしてるわけでは決してなく、結構清々した気持ちで「もうカメラはこれで良いよね」という思いで、何だったらもう一台買ってもおいても良いかもと思いながら、この素晴らしいカメラが壊れるまで写真を撮ることを楽しんでいきたいと、そんな風に思っているところです。





速いだけでは勝てないウェットの市街地オールドコース:F1 2016 第6戦 モナコGP

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 65年以上前の黎明期からF1が開催されてきたモナコの市街地コースとそこで行われるレースは、今でもF1カレンダー中で最も特別なレースであり、またF1を代表する風景でもあります。およそ現代のF1マシンがアクセル全開でバトルをするのにふさわしいとは思えないレイアウトと路面、DRSもほとんど効かずどんなにスピードがあってもオーバーテイクは至難の業。抜けないモナコはトラックポジションが全てで、基本的に前にいた者が圧倒的に有利となります。

 それだけに予選とピット戦略は他のレースと比べものにならないほど重要です。ただでも難しいレースが今年はウェットコンディションでのスタートとなりました。ドライでもグリップしない路面が濡れて滑る上に、エスケープが全くないコースは、ドライバーに極度の緊張と集中力を要求します。そしてセーフティカーが導入されたり、路面状況が刻々と変化したりするなかで、適切なタイミングで適切なタイヤに交換するというピット戦略がレース結果に与える影響も大きく、いつも以上にチームの総合力が問われるレースなのです。

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ダニエル・リカルド / RedBull Renault RB11 / 2015年 日本GP

 そして今年はその通り、ドライバーだけではなく総合力が優ってるチームが勝つ、というよりも、どんなにマシンとドライバーが速くても、チーム力が劣っていれば勝てないという、典型的なモナコの難しさを見たレースとなりました。

「速いのに結果が伴わないことに少しうんざりしている」 ダニエル・リチャルド

 前戦のスペインGPではトップを走っていながら、謎のタイヤ戦略を強いられて、17歳の新しいチームメイトに初優勝をさらわれるという経験をしたばかり。それだけでもかなり腹立たしい出来事だったはずですが、今回はさらに低レベルなチームのミスにより、またしても初優勝のチャンスを逃してしまいました。

 メルセデスをも寄せ付けないスーパーラップを予選で決めてポールを獲得。レースではウェットコンディションの序盤は、ロズベルグの不調もあって、あっという間に後続に対しギャップを稼ぎ出します。トップを行く彼は順当にインターミディエイトを挟む王道の2回ストップ作戦を取ったのに対し、ロズベルグを抜いて2位に上がってきたハミルトンは、ウェットからいきなりドライへと切り替える賭けの作戦に出ます。

 一時はハミルトンの後ろに下がってしまったものの、タイヤの違いからくるインラップとアウトラップのスピード差を生かして、余裕を持ってトップを奪い返せる予定でした。チームのミスさえなければ。

 もちろんタイヤ交換はリスクがつきものです。ナットが外れずに手間取るとか、エンストしてしまうというとか、ピットロードを他のマシンに塞がれて待たされるという光景は良く見かけます。しかし今回のミスは、そういった想定できるリスクとは違い、チームの指示通りにピットインしたらタイヤが用意されていなかったというお粗末ぶりでした。

 10秒以上をタイヤ交換に費やしたその結果、コースに戻りボウ・リバージュの坂道を加速し始めたときには、すでにレーシングスピードに達してサンデボーテを回ってきたハミルトンに、あっさりとかわされてしまいます。そこから先はハミルトンに何か起きない限り、オーバーテイクはかないません。そして実際ハミルトンには何も起こりませんでした。

 表彰式でのリカルド不機嫌さは際立っていました。チームと喜び合う姿もなく、シャンパンファイトすらしません。ブランドルによるインタビューには「レースの話はしたくない」と言いつつ、しかしその後は結局言葉があふれてくるように悔しさを雄弁に語っていたのが印象的です。

 わざとではないとはいえ、こんなまたとないチャンスを2戦連続でチームによって潰されるという経験は、なかなか消化できるものではなさそうです。こんなチームは辞めてやる!と言えないだけに、その怒りのぶつけどころがないのもまた苦しいところです。

 レッドブルはまだ完全に復調したとは言いきれず、サーキットによって好調不調が出てくるものと思います。リカルドに次のチャンスが訪れるのはいつになるかわかりませんが、3度目の正直となるのか、2度あることは3度あるのか? いずれにしろ、そろそろ初優勝すべきドライバーであるのは確かですから、これに腐らず気持ちを持ち直してまたメルセデスを慌てさせてほしいものです。

「44勝目を挙げるのにこんなにふさわしい場所はないだろう」 ルイス・ハミルトン

 昨年のアメリカGP以来の勝利となるので実に9戦ぶりの優勝にして今季初優勝。そしてモナコでの勝利となると8年ぶりとなります。予選ではQ3で一瞬マシントラブルが発生し、またもやハミルトンはまともにレースが出来ないのか?と思われたのがウソのようです。

 そして今年のリカルドの不機嫌な姿は昨年のハミルトンの姿に重なります。勝てるはずのレースをチームの作戦ミスで失ったという意味では、今年のリカルドと同じ経験をしました。ハミルトン自身、表彰台で久しぶりにはしゃいだ姿を見せながら、横で肩を落とす(肩を震わす?)リカルドに昨年の自分の経験を思い出していたかもしれません。

 序盤のロズベルグとの攻防はチームオーダーという形で決着がつきました。ペースが上がらないロズベルグは、事前の取り決めとチームの指示に従ってハミルトンに道を譲ります。このあたり、チーム無線は聞こえてきませんでしたが、実際には激しいやり取りがあったのではないかと思います。

 しかし既にリカルドに対し遅れすぎていたハミルトンは、一か八かで1回ストップ作戦を取ります。この賭けは基本的に勝ち目はなかったはずなのですが、この奇襲がレッドブルに焦りと混乱をもたらしたとすれば、むしろ見事な作戦勝ちといえるのかもしれません。

 ロズベルグは何が悪かったのか、本当にグダグダでその後順位を下げ続け7位でフィニッシュしました。その結果2人のポイント差は一気に19ポイント縮まって24ポイントになりました。まだ1レースでひっくり返る可能性がある程度の差にすぎません。

「まだ望んでいる順位ではない」 フェルナンド・アロンソ

 今回もQ3に進出して10番グリッドを獲得したアロンソは、雨で混乱したレースをうまく切り抜けて、ベッテルの後ろの5位でフィニッシュしました。モナコはパワーユニットの差が影響しにくくマクラーレン・ホンダにとっては良い成績が期待できるレースのひとつであり、実際にその通りになりました。

 今回は信頼性の問題も出ず、ミスもなくほぼ完璧にこなしたレース。チームメイトのバトンも9位に入り、ダブル入賞はロシアGPに続いてすでに今年2度目です。ゆっくりではありますが確実に結果は出つつあります。

 スピードという点ではアロンソは4位のベッテルに対して1分以上の差をつけられているので、まだまだ戦闘力があるという状態ではないのかもしれません。が、今は拾えるポイントを確実に拾っていくしかありません。

 欲を言うなら、今回のペレスのポジションにアロンソはいるべきだったと思います。スピードがないならないなりに、作戦で表彰台を奪うくらいの運と狡賢さが欲しいところです。

次はカナダGP

 次戦はまた2週間後、なぜかヨーロッパラウンドの途中に挟まったままのカナダGPです。北米連戦にそのうちまとめてしまうって話はないのか?と毎年思うのですが、一度固まってしまった開催サイクルは変更するのはやはり難しいのでしょう。あるいは気候の問題なのかも?

 いずれにしてもモントリオールのコースは非パーマネントサーキットでありながらモナコとは正反対の超高速コースです。燃費に厳しいパワー勝負となればここはメルセデスPU勢の独壇場かもしれません。あと、最近元気がないフェラーリの巻き返しを期待したいところです。

新小岩に新規開店した「鮨 二代目太郎」で美味しい寿司と日本酒を味わう

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 久々に鮨を食べに行ってきました。寿司屋の新規開拓をしている友人たちが見つけたこのお店は、地元新小岩にありました。ルミエール商店街をまっすぐ行った右側のやや奥にあって、真新しい木製の看板が目印。今年の3月に開店したばかりらしく、店内も改装直後の真新しさにあふれています。

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 ちなみにお鮨を握る大将は「二代目」なのですが名前は「太郎」ではありません。ついでに言うと先代も「太郎」ではないそうです。どういうこっちゃ?

 店内は↓こんな感じです。L字型のカウンターで6席。奥の方には一応お座敷があります。

 料理はお任せコースで5,000円と6,000円(時期等で変わるかもしれません)。せっかくなので6,000円のコースでお願いしました。飲み物は別です。
 初めてのお店ですし、ダイジェストではなく、出てきたものを全て貼っていきます(一品くらい写真撮り忘れで抜けてるかも)。なのでちょっと長めです。

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 焼きたてでちょうど良いからと、いきなり出てきた玉子焼き。岩海苔が混ざっていて磯の風味がほんのりします。

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 酢の物はもずく。涼しげでこの季節に合いますね。

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 でもって、イカのルイベ! 何という旨さ! とりあえずの生ビールからはじめていたのですが、どう考えても日本酒です、これは。

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 小鉢は鯨ベーコン。さっぱりした味付けで臭味は皆無で旨味だけが溢れてきます。

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 メロンみたいなのが出てきたと思ったらこれは水ナス。美味しいですよね、これ。フルーツみたいです。

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 次にお刺身が出てきました。これはヒラメ。歯ごたえがあって美味い!

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 でもって真っ白なこれが水蛸! 蛸のお刺身大好きなんですよね。茶色いのは塩です。塩で食べるお刺身ってのも良いですね。

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 次も白いものでイカ。耳付きです。丁寧に包丁が入れてあります。

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 じゃーん! 中トロ! マグロはやっぱりお刺身の王様ですね。良いお刺身を頂くのは数ヶ月ぶりなので本当に美味しかったです。

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 次に焼き物です。タラの西京焼きと醤油焼き。良い色しています。

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 見た目に美味いに決まってるものがでてきました。マグロステーキですね、これは。これもお塩で頂きました。見た目通りの旨さです。

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 再び蛸が出てきて...

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 ...からの、茶碗蒸しです。

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 この日は日曜日だったのですが、あまりに美味しい料理の数々に、お酒もやや多めに飲んでしまいました。日本酒は鍋島がありました。右のオレンジのラベルはなかなか手に入らないそうで、大将はやや当初迷い気味でしたが、開けてもらってしまいました。一人で来ていた別のお客さんも巻き込んでしまって乾杯!と、盛り上がります。

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 切り子のグラスにもっきりでサーブしてくれます。これ、一杯で結構良いお値段するんですよ。でも良い日本酒ですからこういうこともあります。それだけの価値があります。

 ということで、ここからようやくメインのにぎり寿司です。
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 いきなり良いビジュアルで出てきたのは鰺。シャリが見えません。

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 これまたカッコイイ! 切れ目が入れられてヒラヒラしているこれは赤貝。

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 そして海老に...

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 トップにも貼ったウニ! トロトロ過ぎるのでスプーンみたいな変わった器で出てきました。ツルッと飲み込めてしまいます。何という幸せ(^^/

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 艶々のカッコイイ青い光もの、コハダ。そういえばここのお店では新子が食べられるでしょうか?

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 でもって穴子。ネタがでかいです。

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 そしてこれまたお寿司の王様、中トロ。美しい上に美味いです。何も言うことはありません。

 と、ここまでがコースです。メニューには6貫と書かれていた気がするのですが、おまけしてくれたのでしょうか? で、ここからは追加オーダー品です。

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 何があるかと聞いてみれば、いきなり目の前に出てきたのがこれ。立派なアワビです。もちろん頂くしかありません。

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 お寿司になったらこんな姿になって出てきました。なにこれカッコイイ! もちろん味も最高です。

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 ちょっと飲み過ぎたせいもあって、最後はたくあん巻きを頂いてしまいました。我ながら渋い発注だったと思います。でも巻物で〆るのも良いですよね。

 ということで、とても良いお寿司屋さんでした。ここは是非ローテーションに入れたいところ。明朗会計で安心して食べられます。

門前仲町の「トラットリア・ブカ・マッシモ」で本格的な肉系イタリアンを堪能する

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 久々の肉部活動です。もう6月になってしまいましたが、5月の肉の日のお祝いと言うことにしておきましょう。今回は焼肉屋さんではなくイタリアンのお店へ。意外にイタリアンと肉の組みあわせって多いですよね。中でも、飲み屋がひしめく門前仲町の裏通りにひっそりと建つ「トラットリア・ブカ・マッシモ」では、キロ単位のLボーンが食べられるうえ、牛肉だけではなく色んな種類の肉料理があるとのこと。
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 期待に胸を膨らませ、空腹で腹をへこませて出かけてきました。

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 もともとガレージだったというお店はとっても良い雰囲気。間口は狭いですが中は広々としています。入り口のすぐ横にワインセラーがあってなかなか壮観。

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 とりあえずの一杯目は生ビールではなくてスパークリングワインから。ここでメニューを見ながら前菜を選ぶのですが、まったく意見がまとまりません。見かねた店員さんが、適当に見繕って盛り合わせにしましょうか?という提案という名の助け船を出してくれました。

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 その前菜盛り合わせはこんな感じ。パルマ産生ハムを中心に水牛のモッツァレラチーズやら鰯やら色々盛りだくさん! どれもこれも美味しいです!

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 ってことで、ここは白ワインへスイッチ。フルーティではないやつと言うことでお店にチョイスしてもらいました。さっぱりした飲み口で料理の邪魔をまったくしません。

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 そしてプリモへ。これもメニューを見ながら喧々諤々決まらなかったのですが、2種類をそれぞれ盛り合わせてくれると。ピントが来てる方はラグーソースのパッパルデッレ。ちなみに使ってるお肉は牛と豚と羊が混ざっています。

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 こちらはトマトソースの何か。詳細覚えていません(A^^; うどんみたいなパスタはモチモチした食感で面白い! そしてもちろん美味しい!

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 さて本日の一番の目当てのお肉です。ラックアンガス牛のLボーンステーキ。今回は1.5kgでお願いしました。ちなみに6人で頂きます。

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 で、我々が肉写真マニアだと言うことで、わざわざ焼く前のお肉を盛り付けて持ってきてくれました。何という美しさ! ホワイトバランスが上手く取れなくてちょっと残念。RAWで撮れば良かった!(ちなみにカメラはNikon 1 J5です)

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 ここでワインは赤へ。まずはそんなに重くないやつと言うことでお任せした1本。これは飲みやすくてしかし赤ワインの良いところを凝縮したような美味しさでした。

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 そうこうしているうちに焼き上がりました! すごい、カッコイイ! シェフもこのサイズのお肉は久々に焼いた、と満足げです。

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 切り分けられてようやくありつけます。とっても良い感じに焼けています。塩と胡椒をお好みで味付けして頂きますが、もうほとんど肉の旨味だけで食べられてしまいます。

 ただし頼んでおいたお肉はこれだけではありません。我々が1.5kg/6人で満足するわけがありません。

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 もう一つのお肉プレート。こちらは会津産の馬肉、蝦夷鹿、そして子羊のお肉の盛り合わせ。鹿と羊は言われないとそれと気付かないくらい普通ですが、馬はさすがに馬っぽさがあります。しかしどれも美味しいです。

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 めくるめく肉責めに赤ワインも2本目へ。今度はわりとしっかり目のやつでお願いしてみました。このくらいの赤ワインになると肉の脂も綺麗に流し込んでくれます。

 ここでさすがにお腹いっぱい... ということで別腹のドルチェへ。これまたやいのやいのやってると、全部持ってきましょうということで、メニューにあるドルチェを一つずつ全員でシェアすることになりました。
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 プリンとセミフレッド。生クリームみたいなやつは実は砂糖菓子です。

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 手前がピスタチオのタルトで奥がティラミス。このピスタチオのタルトが猛烈に美味いです。

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 で、ジェラート盛り合わせ。ベージュのやつがこれまたピスタチオ味。これまた美味い!

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 でもイタリアンですからジェラートでは終わりません。最後にちゃんとグラッパを頂きました。

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 私は正統派のAcquavite Rutaで。もちろん40°以上のアルコール。美味いですねぇ...(A^^;

 いや〜、お肉は良いですね、やっぱり。大衆酒場だけでなくこんなお店があるなんて、門仲はやっぱり奥が深いです。


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レッドブル・エアレース 千葉 2016でチャレンジャーカップのテストフライトだけ観戦してきた!

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 レッドブルエアレースが千葉県の湾岸地区、幕張で開催されるようになって今年で2年目です。昨年は興味があったものの気がついたときにはチケットが完売していました。今年はしっかりと事前にチェックしてチケットを確保し、撮影しに行くことができました。
 ですが、今年は天候が悪かったり、その他にも判断ミスなど色々とあって、結局飛行機が飛ぶところを見られたのは土曜日の午前中だけ。若手選手発掘のための下位クラス、チャレンジャーカップのテストフライトだけしか撮ることができませんでした。マスタークラスでは日本人の室谷選手が優勝したというのに、そのフライトは1回も見られず、1カットも撮れず... その辺の経緯も来年に向けての反省の意味も込めて、書き記しておきたいと思います。

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 いずれにせよ、土曜日午前中のチェレンジャーカップのテストフライトだけでも1,000カットくらいシャッターを切ってきたので、いつも通り写真を貼っていきたいと思います。

レッドブルエアレースへの道

 まずは土曜日の朝。開場は午前10時と言うことでしたが、どの程度混むのか、会場内がどんな感じなのかよく分からないので少し早めに出かけました。

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 JR京葉線の海浜幕張駅前。時刻は午前8時半頃ですが、この日は幕張メッセでも何かイベントがあったらしく、スーツを着た人とエアレースを見に行く人でごった返していました。都内ではおなじみのレッドブルのミニもいました。写ってませんがちゃんとお姉さんがサンプルを配っています。

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 駅から歩くこと約20分。途中までは誘導があるのですが、肝心の会場近くになると誘導がなく、どこが入り口なのかよく分かりません。そうこうして少し時間をロスしながらようやくBエリアの入場待ち行列を発見。この写真を撮った午前8時50分頃で、待ち行列は100mくらい。大したことはありませんが、炎天下で1時間以上待つのは体力を消耗します。気がついたら飲み物を一切持ってないことに気付き、まずいな...と思ったものの何とかなりました。

 ちなみに会場内にはペットボトル1本以上の飲み物および全ての食べ物の持ち込みが禁止されています。レジャーシートの持ち込みも禁止。そして会場内ではレッドブル缶が300円なのはまだしも、普通のミネラルウォーターも300円で売られていたり。食べ物を売る屋台もほぼジャンクフードばかりでさらにはキャパ不足。昼時にはどこも長蛇の列でしかも手際が悪く、食べるのは諦めました。

 先ほど書いたとおり持ち込み禁止物があるのとセキュリティのため、入場時の荷物チェックが行われるのですが、少なくとも私が並んだゲートにはチェック係が一列に一人しかおらず、パイプライン化されていません。しかも結構細かくカバンの奥の方までチェックしているため、入場が遅々として進まず滞ります。

 現地の細かいホスピタリティも今ひとつ、会場内放送も音割れしたスピーカーでやかましい音楽を流したり「やばいよ!」しか言わないMCが何か延々喋っていたり、あまり快適に過ごせそうな気がしませんでした。もっと高いチケットだとずいぶん違うのでしょうが。私はこの手の大型イベントはF1日本GPくらいしか経験がないのですが、総合的に言って運営方針、運営のレベルは良くないと思います。

 と、いきなり文句ばかり書き並べてしまいましたが、まだ今年で開催2回目ですから色々試行錯誤中かと思いますので、来年以降に期待したいと思います。

KONE4518.jpg さて閑話休題。なんとか会場内に入り観戦&撮影場所を確保。前日までの晴天が残っていて空は良く晴れていています。上空は筋状の雲が広がっていて、風がけっこう吹いているようです。これが後々問題になりますが、この日はだんだん曇ってくるという予報があるだけで、暑いくらいで絶好のエアレース観戦日より、写真を撮るにも光りがたっぷりあって条件は良さそう!と思っていました。この時はまだ。

KONE4516.jpg ちなみに私が買ったチケットはBエリアの「カメラ専用エリア」。今年から設定されたチケットです。F1でもカメラマン専用のチケットを買ってるくらいなので、ほとんど詳細を見るまでもなく反射的にこのチケットを買っていました。ピンクまたはオレンジ色のビブスを着せられるところもF1みたい。

 場所はコントロールタワー下の砂浜。コースが全て見渡せて条件は確かに良いところですが、傾斜が緩く自由に写真が撮れるのは最前列だけといった感じ。せっかくこのチケットを買っても、全員が余裕を持って写真が撮れるとは限らないようです。あと足下が完全に砂地というのは予定外でした。荷物やカメラの保護のためにそれなりに準備するべきでした。

 なお、このチケットは「三脚使用可」というのが他のエリアとは違う条件のようですが、そもそも近くを右に左に飛び回る小さな飛行機を撮るのに三脚を使うものなのか疑問です。写真に写ってるようにもはや何ミリなのか分からないような大砲を持ってる人はさすがに三脚に乗せていますが。

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 こちらは普通のBエリア。さすがに人は多くてかなりの混雑。

 これと比べるとカメラ専用エリアはここまで密度は高くなりません。比較的スペースに余裕があってゆったりしているのですが、それでも単純に写真が撮りたいからと言うだけの理由ではあまりコストパフォーマンスは良くないと思います。Bエリアのチケットなどを買って、場所取りのために朝早く出かける方が賢いでしょう。実際カメラ専用エリアでも場所取りは必要になるのですから。

チャレンジャーカップ テストフライト

 さて、前置きが長くなりましたがようやく本題です。午前10時半からいよいよ飛行機が飛び始めました。まずは前座も前座、若手パイロット達によるチャレンジャーカップのテストフライトです。各選手とも3回ずつコースを周回していきます。スモークも出すし、エアレースを始めて見る私には何もかも新鮮でした。

 以下、写真を貼っていきますがトップで飛んできた女性パイロット以外はどれが誰だか分かりません。機体もほとんどワンメイクらしくまったく見分けがつきません。今回のレースには6人が参戦しているそうです。

KONE3754.jpg やはり見た目に一番格好良いのはゲートをすり抜け、パイロンを旋回していくシーン。私の目の前にあったエアゲートは高速で真っ直ぐ通り過ぎていきます。

KONE3883.jpg 遠くにあったゲートとパイロンの間はスラロームのように、ほとんど機体を真横にしながら急旋回したり。

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KONE4007.jpg 行って帰ってきて... と、一つのゲートやパイロンを概ね1往復以上するようにコースが設定されています。覚えるだけでも大変! でもこのクラスのパイロットになると、さすがにミスコースなんてものはないんですね。

KONE4414.jpg コースのほぼ中央にある2本のパイロンはチェッカーマークが施されたスペシャル仕様。ここがスタートおよびゴールです。

KONE3786.jpg ちなみにみんなギリギリを狙っているのでパイロンに翼端が当たってしまうことがあります。ですがこのパイロンは紙よりも軽いナイロンで出来てるそうで、当たっても機体には何も影響がないように出来ているとか。このカット、左翼端がパイロンを切り裂いた瞬間です。パイロンの先っちょごと吹き飛んでしまいました。

KONE3390.jpg パイロンは空気が入った風船ですので、穴が開くと当然こうなってしまいます。こうなるとボートに乗ったスタッフがすぐに修復に駆けつけます。テストフライト中はこういうことも増えますし、この修復作業自体のテストにもなっているようです。

KONE3541.jpg わずか数分で修復されて再度空気が送り込まれ、再びパイロンは立ち上がり、競技続行となります。エアレースもF1などの自動車レースと同じで、周囲に多くのスタッフがいて支えられています。後のそのことがよく分かる事件(というのは大げさですが)が起きましたが、それについては後ほどに。

KONE4049.jpg さて、コースの西端では高く空に向かって1回宙返り、ハイGターンをします、この時に10G以内に収めることがレギュレーションとなっていて、越えると一発失格となるようです。テストフライト中も結構10Gを越えていました。みんな限界を探ってるのでしょうか。

KONE4483.jpg さらにコースの東端でもハイGターンをしますが、こちらはほぼ水平で行います。10Gを越えることはないようですが、私がいたところから近いこともあって、この低空での急旋回する姿はなかなか迫力がありました。

KONE4192.jpg テストフライトということもあってか、何かあると途中でコースから離脱したりして、上空へ高く上がっていきます。この時間帯はまだ空は晴れていて綺麗でした。飛行機はやはり青空が似合います。

KONE4504.jpg 海浜幕張の海岸線は南東を向いているので、海の向こう側は東京の都心。ややもやってましたが、かなり遠くまで見通せました。スタート/ゴールゲートのやや右に東京タワーも見えています。

KONE3782.jpg これはどの辺だろう?

KONE3246.jpg 東京スカイツリーも見えました! さすがに地表付近はどんよりしていて色が濁ってますが。それにしても東京スカイツリー近辺は何もないところにニョキッと建ってるように見えますね。

KONE3484.jpg 都心とは反対側、東の方は千葉県内房湾岸の工業地帯で、煙突などが立ち並んでおりその向こうには千葉の低い山並みも見えます。
 なお、この時点でも海からの風がかなり強く吹いており、パイロンがかなり傾いています。これがその後起こることの前兆でした。

まさかのキャンセル

 ということで、めくるめく約1時間、6人の選手によるチャレンジャーカップのテストフライトは終了しました。
KONE3600.jpg お昼からは曇ってくるかも?というお天気はまだ持ちこたえていて、午後にはいよいよマスタークラスのテストフライトが始まり、その後はチャレンジャーカップ、マスタークラスのそれぞれ予選が行われると言うことで忙しくなってきます。

 と、思っていたら... 午後1時少し前になって急激に天候が悪化してきました。ふと気がつくと海からの風が猛烈に吹き付け、空はどんより雲に覆われています。そして海面は白波が立ち潮が満ちてきました。

KONE4543.jpg 曇ってくるのと満潮になるのはあらかじめ分かっていたことでしたが、風が強くなるという予報は見逃していました。上の引きの写真でも分かるのですが、海上のパイロンは大きく陸側になびいていますし、左端の一本は倒れてしまいました。しかも波が強くスタッフが修復に向かうことも出来ない状態。

 そもそも風が強すぎると飛行に影響がある上、パイロンも揺れて安定しないと接触の可能性が高くなります。いくら当たっても大丈夫なように出来ているとは言え、安全上にリスクが高いのは事実。しかも倒れたパイロンを修復できないとなると、競技そのものが続行できません。ということで、マスタークラスのテストフライトが予定されていた時刻になって、この日の午後の予定は全てキャンセルすると発表されてしまいました。

 現地にいてもどんどん潮が満ちてくる中、強風に身体が晒され波しぶも砂粒も飛んでくるし、荷物やカメラが心配な状態でしたのでこれは仕方ありません。午前中の好天がウソのような荒れっぷりに、すごすごと引き上げることにしました。翌日は風は止むものの、より天気が悪くなる予報なんですがねぇ...

KONE4420.jpg で、私が買ったチケットは2日券だったので、当初は当然日曜日の決勝も行くつもりだったのですが、土曜日だけで予想以上に肉体的精神的にダメージを受けてしまいました。一応翌朝に起きてみると、我が家の周辺はかなり気温が低く強い雨が降っています。

 午後には雨は止むという天気予報でしたが、写真もどんよりしてしまいそうですし、雨混じりの天候の中、あの居心地の悪い砂浜で過ごすことを考えると、気力は完全に萎えやる気ゼロでふて腐れ二度寝してしまいました。その辺、まだこの競技に対する理解も愛も足りていないようです。

 その後ネット配信の中継で決勝の模様は見ていました。天気予報通り、いや予報以上に午後は急速に天気が回復し、レースは滞りなく行われたどころか、なんと日本人の室屋選手が優勝するという大興奮の展開。写真は諦めても現地で観戦したかったなぁ... と後悔をしても後の祭り。高いチケットをほとんど無駄にしてしまって反省しています。来年は色々考えて賢くやりたいと思います。

K-1に関しての発見、K-3IIの再発見

 飛行機はもう何度か撮ってみたわけですが、ここらで動体撮影に対するK-1の使い心地を少しまとめておこうと思います。

KONE4415.jpg 今回がこれまでの羽田、成田や厚木での旅客機あるいは戦闘機の撮影と大きく違ったのは、プロペラ機とは言え時速300km/h程度でクルクルと飛び回るわけで、どちらかと言うと撮影はF1に近い感覚でした。

 とにかくフレームに入るよう追いかけながら、シャッターを押しきって連写するしかありません。そして画角的にもフルサイズで450mmではやや物足りません。なので、今回はコマ速を稼ぐためにも、より望遠が必要という意味からも、初めてAPS-Cクロップモードを使いました。

KONE4038.jpg 6.5コマ/秒はまぁまぁです。が、もう少し速いに越したことはありません。クロップについては後でトリミングしても同じだと思って、試しにフルサイズモードでも撮ってみたのですが、4.4コマ/秒ではまったく足りませんし、RAWで撮ってるとSDカードへの書込が間に合わないのか、10コマくらいでシャッターが切れなくなります(一応SanのExtream Proを使い、RAWのみ記録にしてあるのですが)。これではこういう場合役に立ちません。

 AFは相変わらず問題を感じません。AF.Cで9点または33点オート、あるいはセレクトエリア拡大でちゃんと追従します。問題はやはり手ぶれ補正。流し撮り検出も含めてだいぶ強化されたと感じていたのですが、やはり今回のように右に左に上に下にと、動きが複雑な場合は弊害が出てくるように思います。その辺は現地でも感じていて、午後は手ぶれ補正オフにしてみようと思ってたのですが...

KONE3257.jpg ちなみにシャッター速度は1/250sec程度に設定してみたのですが、パイロンを流すにはやはりもう少し遅い方が良いですね。ただしプロペラはヘリなどと違ってかなり高速で回ってるらしく、1/500secくらいでも十分に回ってくれます。今回も途中で間違えて1/800secでしばらく撮ってしまったのですが、ピタッと止まってしまうようなことはありませんでした。なので、歩留まりを考えるなら1/500sec程度にしてしまうのもアリかと思いました。

 この辺も午後には色々試してみようと思っていたのですが... いろいろ残念です。

KONE4108.jpg ということで、今回実感したのは「K-1はこういう用途にはやっぱり向いていない」ということです。フルサイズの画角も超高画素も超高画質も高感度性能も、K-1の良いところのほとんどはヒラヒラと飛び回る被写体を追いかけて撮るのには生きてきません。当たり前というか「最初から分かってただろ!」といわれてしまうかもしれませんが、ここまでの経験では「何もかもこれでいけるんじゃない?」と思っていたんですよね。

 ということで、今年秋のF1はやっぱりAPS-C機かなと思ってるところ。K-3IIを早まって売ってしまわなくて良かった(A^^; でも、K-3IIを再び使ってみると、それはそれでK-1を知ってしまった今となっては不満が出るような気がするんですよね。

 AFと手ぶれ補正をK-1並にK-3IIIが出ないかな... と思っています。

 ちなみに今回のレッドブルエアレースで私が見た範囲では、PENTAX率は思った以上に高かったです。カメラ専用エリアの中だけでK-3系(K-3 or K-3II)を持ってる人が2人、K-1が2人(私を除く)いました。K-3系には60-250とBIGMAが、K-1組のうち片方には私と同じく150-450mmで、もう一方にはなんと5656が付いていました。その方々がK-1にどんな感想を持ったか聞いてみたかったです。



老眼が進んできたので999.9で遠近両用眼鏡を新調する

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 眼鏡を新調しました。30代後半から老眼の自覚症状が出始めて、「もう我慢ならん」と初めての遠近両用眼鏡を作ったのが4年前。近視と乱視の度はもう長いこと変わらずに安定していますが、老眼はその後もどんどん進んでしまい、遠近両用眼鏡をかけていても、手元を見るときはめがねをずり上げている自分に気がついて、そろそろ作り直さないとなぁ... と思っていたところでした。

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 でも、先日はコンタクトを遠近両用にしたりして、なんとなく眼鏡のことは後回しにしていたのですが、そういう私の背中を押す出来事が起こりました。

 というのは↓コレです。

 だましだまし使ってきた4年前に作った遠近両用眼鏡が壊れたのです。昨年夏にフレームがパッキリ割れて直してから1年経たずに今度は鼻当てが折れました。まぁ、いつかは折れる部品ではありますよね。

 気に入ってる眼鏡だったので、修理に出すついでに度を測り直して、レンズも新しくしようかと思ったのですが、せっかくならこの際気分一新で新しい眼鏡を作ってしまうことにしました。

 私はここ10年くらいずっと999.9で眼鏡を作っています。最初にたまたま出会った999.9製の1本が非常に良かったので、そのまま気に入ってリピートしているという状況。999.9の眼鏡はこれで4本目となります。銀座に直営店があるのでそこへ行ってきました。

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 で、店頭で取っ替え引っ替え、いろいろ見て決めたのがこちら。この春の新製品でNPM-51というモデルのブルーです。今までが落ち着いた色だったので、今回はわざと明るい色にしてみました。

 プラスチックフレームらしく鼻あては一体型なので、これなら折れにくいでしょう。全体的な形状はわりと普通で、今までよりも縦方向に余裕があるものにしました。ツルは細身のチタン製で微妙なカーブ具合がいかにも999.9らしいです。

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 ヒンジ周辺の特徴的な形状は999.9のお決まりのデザイン。なので街ゆく見知らぬ人でも「あ、あの人も999.9の眼鏡かけてる」って分かってしまいます。もちろんこれは単なるデザインだけではなくて、この部分がバネになっているので掛け心地を決定づけています。

 なお、今までにこの部分が壊れたことはありませんし、ヒンジは本当に良く出来ていて、ネジが緩むことすらほとんどありません。もちろん999.9も福井県は鯖江に工場があり、純日本製です。最近の格安眼鏡とはやや値段のレンジが違うだけ合って、機械としての精度は非常に高いです。

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 眼鏡ケースは4種類くらいの色から選べます。4年前に作ったときはカラフルなケースが揃っていたのですが、今回は無彩色ばかりでした。せっかくなので中でも一番目立つシルバーにしました。また、前のケースはロックに磁石が使われていたので、カード類が入った財布や腕時計を近づけないようにちょっと扱いに気を使ったのですが、今回のケースは磁石も使われていないようです。でも全体的には前のケースのほうが良かったかな...。

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 ちなみにレンズはニコン製。やはり写真好きとしてはここは拘りたいところですよね(^^; 「これも一つのレンズ沼」と誰かが言ったとか、言わなかったとか。以前はもらったことないのですが、プラスチック製のユーザーカードなるものをくれました。裏にはレンズ情報が詳細に書かれています。

 遠近両用のレンズは種類が非常に沢山あって、選ぶのに一苦労しました。今回は遠方よりも手元の見え方を重視し、さらに全体的に視野の広いタイプに。コーティングも良いやつでお願いしたので、結構なお値段になってしまいました。

 ちなみに検査の結果、自覚症状通りに老眼は4年前と比べてかなり進んでいることが裏付けられました...。今回の眼鏡は5年くらい現役で使いたいところです。

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 なおこちらが4年前に作った先代の遠近両用眼鏡。ちゃんと鼻あてを修理してもらいました。こう見るとこのフレームは大人っぽくてなかなか格好良いです。せっかくなので気分によって使い分けられると良いのですが、最新の度に合わせた眼鏡を一度体験してしまうと、あまりにも見え具合が違いすぎて気分悪くなるので、これはもしもの時のバックアップとしてとっておくことにします。本当はこちらもレンズを入れ替えて新しくしたいところですが、それはまた今度ということで。

 なお私は眼鏡だけでなくワンデーコンタクトも常用しています。基本的に平日の日中はコンタクトで、それ以外は眼鏡という使い分け。そのコンタクトも先日遠近両用にしたばかりです。(以下↓参考エントリー)

 10代の頃に近視が進んで目が悪くなったことはそれほど苦にした記憶はないのですが、老眼については平均よりも進行が早いとあって本当に参りました。ここ数年来、健康に関することで一番困っていることです。少し大げさに言うと私のQOLを大きく押し下げました。何よりも「歳をとった」ことを実感して精神的にも来ますし。

 今となってはもう諦めの境地ですけど。まだ若い皆さんもお気を付けください。と言うより覚悟しておいてください。遅かれ早かれいつかはやってきますので...。

そろそろ見頃を迎えそうな小岩菖蒲園の花菖蒲

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 そろそろ紫陽花の見頃撮り頃が近づいてきましたが、紫陽花の少し前、梅雨入り前後のこの時期に最盛期を迎えるのが花菖蒲。東京東部の川沿いには菖蒲園がいくつかありますが、最東部の江戸川河川敷にある小岩菖蒲園では、この時期「菖蒲園まつり」なるものが開催されています。とは言え、何か出店が出るわけでもイベントが行われるでもなく、特別なことは何もありません。ただ、花菖蒲が綺麗に咲いているだけです。

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 最近2週間おきに江戸川方面へ出かける用事があって、そのついでに必ず小岩菖蒲園には立ち寄り、少しづつですが花菖蒲の写真を撮ってきました。

 カメラはPENTAX K-1で、レンズはDA★55mmF1.4かDFA★70-200mmF2.8を使いました。望遠ズームのほうはまだ色々試行錯誤中ですが、DA★55mmはかなり気に入っています。もちろんクロップせずにフルサイズの画角で使っています。

4週間前

 まず最初は約1ヶ月前の状況から。まだ「まつり」は行われておらず、菖蒲棚はこんな感じでした。
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KONE2720.jpg 「新緑」とも言えるような一面の緑。そこにほんの少しだけ早咲きの花が咲いていただけ。この黄色いやつも本当に花菖蒲なのかどうか、私的には自信がありません。

2週間前

 次に約2週間前はこんな感じになりました。
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KONE3106.jpg 「まつり」の開幕直前です。相変わらず一面緑でしたが、蕾がボチボチ目立ちはじめていて、ぽつぽつと咲いてる姿が見られるようになっていました。

先週末

 そして「まつり」も開幕した先週末。雨のち曇りの予報だったのに午後には晴れてきた日曜日。
KONE4608.jpg 菖蒲棚はそれなりに多くの人が訪れていました。

KONE4559.jpg この日で概ね八分咲きと言ったところでした。かなり賑やかになってきているのですが、一面のお花畑感を出すのは難しいですね。

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KONE4583.jpg なので近寄ってしまいましょう。花の密度が高いので前ボケも後ボケも自由自在です。

KONE4569.jpg オーバー目の露光でハイキーに仕立ててみたり...

KONE4567.jpg 逆に地面を背景にして暗く落とし、ローキーに仕上げてみたり、色々な撮り方が楽しめます。K-1ならその辺のコントロールは自由自在。ちなみに上の二枚は確か同じ花を撮ったものです。

KONE4585.jpg ここまで見ての通り、いろいろな色と模様の花があるのですが、一応こんな看板が立っていました。やはり地元産のものが多かったのですが、こんな風に遠くからやってきたらしい種類もあります。「肥後」といえば熊本ですね。遅咲きなのかまだ蕾が目立っていました。

KONE4620.jpg ということで、今年の小岩菖蒲まつりの様子でした。子供達も非常に多いのですが、彼ら彼女らは花なんかそっちのけで、水面をじっとのぞき込んでいます。オタマジャクシとかザリガニとか色々いるようです。都会っ子には貴重な遊び場でしょうね。

KONE3130.jpg 汚れた大人の目には見えないかと思いつつ、水面に目をこらしてみたら... いや私にもちゃんと生き物たちの姿が見えました(A^^; ほら、見えますよね? ねぇ?

 小岩菖蒲園まつりは6月19日まで開催されています。

PENTAX スターレンズ 望遠単焦点レンズ DA★55mmF1.4 SDM Kマウント APS-Cサイズ 21790

PENTAX スターレンズ 望遠単焦点レンズ DA★55mmF1.4 SDM Kマウント APS-Cサイズ 21790




梅雨空本番に向けて街角の紫陽花が咲き始めた

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 ということで、6月は紫陽花の季節です。各地に名所と呼ばれるところは寺社仏閣を中心に沢山ありますが、紫陽花は桜と同じように、街角のあちこちで見かける花でもあります。風情のある境内に山盛りに咲く姿も一度は見てみたい、撮ってみたいとは思うのですが、混雑が気になってなかなか重い腰が上がりません。なのでとりあえずは近所を散歩しながら、毎年見かける個人的プチ名所を巡って、咲き具合を確かめてきました。

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 梅雨入りしてまだ1週間も経ってないですが、結構本格的に咲いてるところが多く、既に見頃を迎えてるような気がするのは気のせいでしょうか? それともこれも暖冬の影響なのかも?

 カメラは今回もPENTAX K-1。レンズはFA43mmF1.9、FA77mmF1.8、DA★55mmF1.4、そしてDFA★70-20mmF2.8です。FA77mmはこういう用途にも本当にぴったりで素晴らしいですが、最近はやはりDA★55mmがかなりお気に入りです。今後、雨が降っても気にせず使えますし。

晴天の日中

 週末のたびに近所の紫陽花ポイントを確認してるのですが、今のところ晴れの日ばかり。雨はいつ降るのやら?
KONE3157.jpg 大分咲いてるとは言っても、こういう咲き掛けの色の薄い紫陽花もちらほらあります。今まであまり撮ったことないですけど、色は薄いもののかえって若々しくて良いですよね。

KONE3031.jpg 紫陽花にはいろんな色がありますが、以前どこかで読んだ話によると、土で決まるみたいなことが書かれていました。これも若い花ですが真っ白な紫陽花になりそう。

KONE3202.jpg こっちは赤紫系?

KONE3024.jpg でもやっぱり紫陽花と言えば青。この色が一番好きです。

KONE3204.jpg あと額紫陽花ってのもありますよね。マクロレンズが欲しくなります。

KONE3080.jpg 雨が似合う一方で青空の下でもやっぱり綺麗。

KONE4619.jpg 曇りの日の日陰なら艶妖な雰囲気になります。

KONE3199.jpg で、最近のマイブームは前ボケ。後ボケは飽きたのでなんでもかんでも前ボケにしたくなります。

KONE3186.jpg これはやりすぎたか?でもこれ結構気にいってます。

夜の紫陽花

 雨が降らないならちょっと趣向を変えて、日が落ちた後に散歩に出かけて紫陽花を撮ってきました
KONE4627.jpg 東京の街角に咲く紫陽花は、明かりに照らされてることが多いので夜も撮れたりします。高感度に強いカメラの本領発揮。

KONE4632.jpg で、やっぱり前ボケ。青というか紫は人工光源下では再現がすごく難しいです。カスタムイメージの「鮮やか」のままではべったりつぶれてしまうので「ナチュラル」とかK-1から新たに加わった「フラット」にしないとまともに写りません。

 今回はRAWで撮ってるのであとでどうとでもなるのですが、やはりポストビューで大体どんな感じかは把握しておきたいので「フラット」で撮ってみました。現像時にそんなにいじってはいません。あ、ノイズリダクションはLightroomでそこそこかけています。

KONE4655.jpg 玉ボケ~をやりたくなりますね。濃い紫色の額紫陽花は暗く沈んでなかなか色が出ません。その前にピントがあってません...

KONE4665.jpg 高いコントラスをと生かして、背景を消してしまうのも夜景なら可能。

KONE4666.jpg 道端のガードレールを突き破って地面に這うように咲く野良紫陽花。昼間なら殺風景なところです。街灯に照らされてるとちょっと不思議な感じ。

KONE4673.jpg 毎年楽しみにしている立派な額紫陽花。中央部の花本体も開いていてカラフルです。

KONE4651.jpg 前ボケ&玉ボケ(^^; ちょっとやりすぎましたかね。

 ということで、いよいよこれからが最盛期となりそう。雨の日に喜んでカメラを持って飛び出すのはこの時期くらいなものです。今年の東京地方の梅雨はこれまでのところ空梅雨気味でいろいろ心配です。ぐずぐず曇って蒸し暑いのが一番困りますので、スカッと晴れるか、しとしと降るかどっちかにして欲しいですね。





PENTAX今夏の新製品はK-70よりもHD DA55-300mm F4.5-6.3ED PLM WR REに注目!

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 PENTAXから新しい一眼レフとレンズが発表されました。K-1と数本のDFAレンズを発売してから2ヶ月も経っていないというのに、このハイペースな新製品投入はどうしたことでしょう。「K-1がPENTAX最後の一眼レフかも?」という私の勝手な思い込みは思い切り外れてしまい、喜ばしいかぎりです。ただし今回発表されたのはいずれもAPS-C対応製品。新しいエントリークラスの一眼レフで名前は「K-70」、そして新しい望遠ズームが「HD DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE」となっています。


 K-70のほうはわりと常識的というか、これまでのK-50やK-S2の流れとK-3 IIあたりとの関係を考えると正常進化とも言える製品ですが、HD DA55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR REのほうは、また望遠ズームかよという感想はさておき、今後のKマウントの行く末を暗示するいくつかの新機軸が投入されていて、注目に値する製品となっています。

正常進化すぎてつまらないK-70

 さてまずはK-70です。過去製品との比較をはじめスペック詳細についてはここで改めて取り上げることはしませんので公式ページを見てください。

 特徴的なところをざっと上げると、24MピクセルのCMOSセンサー、K-3 II相当の手ぶれ補正、AFセンサーは9点クロス全11点のSAFOX X、77分割AE、視野率100%倍率0.95倍のガラスプリズムファインダー、動画およびライブビュー時に使用可能な像面位相差AF、バリアングル液晶、リアルレゾリューションをサポート、画像処理エンジンはPRIME MIIでさらにノイズリダクションのためにアクセラレーターユニットを搭載し、最高感度はISO102400... と言ったところがポイントとなりそうです。

 外観は明らかにK-S2をベースとしており、グリップまわりとペンタ部の造形が異なってるのが一目で分かる程度。バリアングル液晶の構造含め操作系はほとんどK-S2と変わりません。ならばなぜ製品名が「K-S3」ではないのか? という当たりがよく分からないのですが、まぁ当初HDコーティングレンズに赤鉢巻きを巻いたものの、すぐに緑鉢巻きに戻してしまった過去もありますし、「K-Sx」品番は一時の迷いだったのだろうと、勝手に思っています。


 ボディカラーはブラックとシルバーのみ発表されています。今のところカラーバリエーションについてのアナウンスはありません。もうやめてしまうのかもしれません。個人的にはレギュラーカラーに絞るならシルバーよりもホワイトのほうが良いのに、と思ってしまいましたが、海外含め一般的には無難な方が好まれるのかもしれません。

 さらにキットレンズがなぜかDA18-135mmのみとなっています。K-S2に合わせて発売された最新の18-50mmREではないところが妙ですね。小さい安いよりも実用性を重視した、と言うことでしょうか。DA18-135mmは発売以来色々言われてきたレンズですが、使い勝手が良くてDAレンズを代表する標準ズームであることは確かです。

 ちなみに細かいながらも重要な変更点として、ケーブルレリーズのサポートがあります。これまでのKシリーズエントリー機にはなかったもの。但し従来品と互換性はなく、マイク端子を兼用する専用品となってしまいました。

PENTAX ケーブルスイッチ CS-310 30239

PENTAX ケーブルスイッチ CS-310 30239

 でもアストロトレーサーに対応し、インターバル合成やスターストリーム動画といった機能を搭載し、さらに今回は背面液晶の赤色表示機能を追加するなど、天体撮影を重視する姿勢を見せているからには、ケーブルレリーズは必須だったのだろうと思います。

 あとNR専用のデバイスを追加してまで実現したという高感度性能が気になるところです。像面位相差をサポートした24MピクセルのCMOSセンサーはK-3/K-3 IIのものとは別と思われますが、画素ピッチからしてあまり高感度が得意とは思えないところをどの程度カバーしてるのか、期待したいところです。

買うの?

 買いません。多分。

 私の第一印象は既に見出しで書いてしまったのですが、「何とも地味なカメラだな」と言うのが本音です。手ぶれ補正はK-3 II並ですが、AFセンサーが古い世代ですし、連写もそれほど速くありません。なのでK-1を補完するという意味でK-3 II以上ではないので必要ない、というのが一番の理由。そしてデザインやカラーなど理屈を越えて「欲しい!」と思わせる色気が残念ながらないようです。

KAF4マウント初採用のHD DA 55-300mmF4.5-6.3ED PLM WR RE

 既存Kマウント機ユーザーとして注目に値するのはK-70よりもこっちのレンズです。APS-Cセンサー専用の望遠ズームで開放F値がF4.5〜6.3と非常に暗く、とにかく小さい、軽い、安いを追求したキットレンズ的な製品かと思ったのですが、K-70にはダブルズームキットは用意されず、このレンズはこれ単品で販売されるようです。従来品であるHD DA 55-300mmF4-5.8ED WRを置き換える一本なのでしょうか。

 さてこのレンズの特徴と言えば、沈胴式であること、レンズ内AFモーター式でしかもステッピングモーター(PLM)であること、そのためかAF駆動が非常に速いこと、そして最短撮影距離が0.95mまで短縮され最大撮影倍率が0.3倍と、ちょっとしたマクロ風味が味わえること、などが上げられます。


 しかし特筆すべき一番の特徴は「Kマウント初の電磁絞りを搭載していること」に尽きます。これまでのKマウントレンズはボディ側から機械的なレバー機構を通して絞りの制御を行っていました。旧レンズとの互換性をそうやって保ってきた一方で、いろいろな面でKマウントのしがらみの一つとなっていたことも事実です。

 EFマウントやその他ミラーレス機のマウントは最初から電磁絞りですし、ニコンのFマウントも既に電磁絞り化が進んでいます。そしてここに来てようやくKマウントもとうとう完全電子マウント化されることとなります。新たな電子接点は特に追加されておらず、見た目は従来と変わりませんが、通信仕様の中に電磁絞りのためのプロトコルが追加されたのだろうと推測します。

 電磁絞り化によるユーザーのメリットとなると、静止画を撮るかぎりにおいては微妙です。絞りの精度が良くなるかもしれないですが、連写性能とかシャッターラグへの影響は未知数です。レンズ設計の自由度が高くなり、その結果小型で高性能なレンズが実現されるかも?と言った当たりが現実的なところでしょうか。

 一方で動画では撮影中の絞り調節が可能となるなど、PLMによるAFも含めてかなりメリットがあります。なのでそう考えるとこのレンズは動画用と言えるのかもしれません。
 
 さて、マウントに新しい機能が追加されたときに必ず問題になるのが互換性です。当然ながら電磁絞りを利用するにはボディ側が対応していないといけません。そして今回、この新レンズに対応したボディは、K-70、K-1、K-3 II、K-S1、K-S2の5機種のみで、K-70以外はファームウェアのアップデートが必要となると発表されています。

 この対応範囲はリーズナブルなようでいて、しかしK-3無印は対応してない... というわりとドライな割り切りも見て取れます。営業戦略的な意味なのか、開発リソースの問題なのか、あるいは技術的な問題なのか分かりませんが。K-3はK-3 IIの試作機だったのではないか?と思えるような不遇ぶりがなんだかちょっと可哀想です。

買うの?

 いいえ、買いません。

 PLMや電磁絞りがどんな感じなのか試してみたい気持ちはあるのですが、この焦点距離と明るさのレンズは不要です。これがDFAだったら考えたかもしれませんが。

 ということで、ロードマップに載っているDFAの単焦点レンズはKAF4マウントになるのでしょうか? あるいは従来通りなのか? 今後はその辺が気になるところです。

最終ラップまで目が離せない真夜中のテレビ観戦:F1 2016 第7戦 カナダGP

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 カナダGPが行われたモントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットは、前戦のモナコと正反対の意味でF1カレンダー中で特殊な超高速サーキットです。そのためか、過去のカナダGPでは後に語りぐさになるような印象的なシーンやバトルが数々繰り広げられてきました。

 古くはナイジェル・マンセルが優勝目前のファイナルラップでエンストしたとか、ジャン・アレジの最初で最後の優勝とか、オリビエ・パニスがクラッシュして骨折した事もあった一方で、ロバート・クピサは空を飛びモノコックが割れるほどのクラッシュをしながらも無傷だったシーンも思い出されます。変わった事件としてはピットロード出口で赤信号で止まっていたキミ・ライコネンに、前を見ていなかったルイス・ハミルトンが追突するという事件もありました。

 それから日本人ファンとして忘れられないのは、弱小スーパーアグリに乗る佐藤琢磨が、マクラーレンのフェルナンド・アロンソを最終シケインの飛び込みでオーバーテイクことも鮮烈に覚えています。

K3II2300.jpg
 最近では2011年には雨が降って大荒れになり、ほとんど最下位からスタートしたジェンソン・バトンが、セバスチャン・ベッテルをファイナルラップでかわして優勝したこともありましたし、2014年には残り数周というところでダニエル・リカルドがニコ・ロズベルグを抜き去りトップに立つとほぼ同時に、フェリペ・マッサとセルジオ・ペレスがクラッシュするという壮大などんでん返しもありましたっけ。

 まだF1が地上波でも放送されていた頃、カナダGPを初めとするアメリカ大陸のレースは、時差の関係もあって深夜3時頃からから未明にかけてほぼライブで放送されていました。そのため半分寝ながらいつになく長い放送を見ていた記憶がありますが、それもCS有料チャンネルしか放送がなくなった今となっては昔話に過ぎません。最近では日曜の深夜に生で見ることはなくなり、録画して翌日以降に見るようになりましたが、それでもカナダGPというとあの夜更かししていた頃を思い出します。

 さて、今年はまた何か記憶に残る番狂わせが起きるかな?と期待して観戦しましたが、結果的には昨年に続き、良くも悪くもわりと落ち着いた展開のあまり波乱のないレースとなりました。

「蝶のように舞い、ハチのように刺すモハメド・アリのことしか考えられなかった」 ルイス・ハミルトン

 こういう鼻につく優等生コメントをするのはいかにもハミルトンらしいです(実際モハメド・アリに対して彼がどのくらい思い入れがあるのかは知りませんが)。こういうノリノリの受け答えは序盤戦にはなかったもので、このあたりからも彼が復調してきたことが窺えます。

 スタートはまたしても大失敗でした。幸いカナダのコースは1コーナーまでが短いので、救われた部分があったと思います。もし普通のコースだったらベッテルだけでなくロズベルグにも前を取られていたことでしょう。実際のところすんでの所だったわけで、際どいバトルとちょっとした接触でもって何とか持ちこたえました。

 あとはメルセデスのマシンを生かして走りきるだけ。ベッテルに先を越されたのは予定外だったでしょうが、ここはDRSも抜群に効くし抜きどころが沢山あるわけで、慌てず騒がず様子を見ていればチャンスはあるはず。実際のところコース上で決着を付けるまでもなく、フェラーリのやる気のない作戦により軽々とトップを奪い返すことが出来ました。

 これで2連勝を決め、ロズベルグとのポイント差もあっという間に一桁の9ポイントまで縮まりました。波に乗ると手が付けられなくなるのがハミルトンですから、もしかしたら次戦当たりでひょっとするかもしれません。

「彼は厳しい動きをしたが、レーシングなので仕方がない」 ニコ・ロズベルグ

 モナコで惨敗した後のレース。今回勝負が決したのはスタート直後の1コーナーと言っても良いのではないかと思います。やはりイマイチなスタートを切ったものの、ハミルトンよりはマシでした。そして1コーナーでサイドバイサイドの戦いとなった結果、フロントホイールがヒットしコース外に押し出されてしまったのは、やっぱりロズベルグでした。

 幸いレースはそのまま続行できましたが、大きく順位を落としてしまいトップを伺うことはもはや叶いません。このサイドバイサイドでの勝負弱さは昨年にも何度も見てきた光景です。そしてそれについてとても物わかりの良い上のコメントは何を意味してるのでしょうか? 実際のところレーシングアクシデントに違いはないと思いますが、もっとハミルトンを責め立てて心理戦をするくらいの図太さはないものか?と思ってしまいます。

 その後、接触の影響からブレーキに問題を抱えたりしましたが、最終ラップ前には4位を奪い返したと思った瞬間のスピン。フェルスタッペンの幅寄せが厳しすぎたとも思えるのですが、いずれにしろここでもまた勝負弱さを見せ、結局5位でフィニッシュ。1コーナーのことを思えばそこそこリカバリーしたとは言え、何とも締まりのないレースとなりました。

 ということで、開幕4連勝の勢いはどこへ行ったやら、ここへ来てロズベルグのダメなところが全部出てきたように思います。復調したハミルトンには勝てないにしても、もっとちゃんと正面から直接対決してほしいものです。

「作戦に関してチームを批判する理由はない」 セバスチャン・ベッテル

 一番の見せ場はスタート。揃って出遅れたメルセデスの2台に対し、ベッテルはスーパースタートを決め、1コーナーまでの短いストレートであっという間にトップに立っていました。

 しかしフェラーリは今回勝てるとは思っていなかったし、予選の結果からも勝つための戦略は考えなかったのでしょう。予想外にラップリーダーになったこ生かす柔軟さもありませんでした。その結果、トップを走っていながら後ろを追ってくるハミルトンの動向を見極めることなく、自らが真っ先に動いてしまいます。それが予定通りだったから、という理由で。バーチャル・セーフティーカー中でラッキー!くらいの勢いだったのかもしれません。

 実際のところベッテルに勝機があったかどうかは分かりません。ハミルトンに合わせて動いていたらアンダーカットされたかもしれないし、1ストップ作戦は機能したかどうかは疑わしいところです。でも挑戦する意思も見せずに、安全策をとってしまうところにフェラーリの弱さを見た気がします。この堅さは場合によっては強さにもなるので、一概に悪いとは言えないのですが。

 挑戦者であることを自覚して、もっと真面目にレースをして欲しいと思います。せっかくベッテルとライコネンという素晴らしいドライバーを抱えているのですから。

「今後の数戦にとって大きなモチベーションになる」 ヴァルテリ・ボッタス

 ウィリアムズはハイブリッド化されて以降しばらく続いた勢いにかげりが見え、今年に入って不調が続いていると思い込んでいましたが、戦績を見ればなんだかんだで前半戦は2台揃ってポイントを積み重ねてきており、コンストラクターズ・ランキングではレッドブルに続く4位につけています。

 ここカナダではメルセデスPUの純粋な速さに加えて、1回ピットストップ作戦を成功させたことで、ライバルたちとの直接対決を避けつつ、久しぶりに表彰台に姿を見せました。決してタイヤにやさしいとはいえないマシンで、うまくタイヤをマネージできるのもボッタスらしいところです。

 マシン特性がうまくはまり、作戦が的中すればこうした成績を残すことはできるわけで、今後ヨーロッパラウンド中にいくつかウィリアムズ向きなトラックもあることですし、レッドブルや、場合によってはフェラーリを脅かすくらいの激しいコンストラクターズ・ランキング争いを期待したいところです。

「今日は戦えるペースがなかった」 フェルナンド・アロンソ

 超高速コースであるカナダはマクラーレン・ホンダには不向きであることは、あらかじめ分かっていたわけで、実際その通りの結果となりました。10番グリッドからスタートして11位フィニッシュのノーポイントというのは、1回ストップ作戦が失敗だったと言うわけでもなく、純粋に今のマクラーレンのマシンの実力なのでしょう。予選で今回もQ3に進んでいただけに、残念感だけが残ります。

 レース終盤にタイヤを替えたいと訴えたアロンソの無線の声が忘れられません。いかにも苦しそうな声でした。去年よりはましとはいえ、まだまだやることは多そうです。ダメならダメなりにウィリアムズくらい一芸に秀でていると面白いんですけどね。どうにも良いところが見当たらないのが、見ていてももどかしいです。

未知のアゼルバイジャン

 次は早くも今週末。今シーズン初の連戦です。しかもヨーロッパ域内ではなく、海を越えたフライアウェイからの連戦は過去にあまり例がありません。

 その次のレースの舞台はF1初開催となるアゼルバイジャンのバクー市街地コースです。アゼルバイジャンってどこにあるんだろう... とググッてしまいました。なぜか「ヨーロッパGP」というタイトルがついていますが、場所的にはほとんど中東、カスピ海の西岸にあって、イランと国境を接しています。元はソ連の一部だったということで、中東とヨーロッパの文化が混ざっている国なのかもしれません。

 市街地ということもあって、誰にとってもはじめてのコース。それこそ何が起こるかわかりません。バクーとはどんな風景の町並みなのか、カメラに写る景色も楽しみです。

アクアパーク品川でイルカとクジラとクラゲに癒やされる

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 鉄道や飛行機を撮るのは「鉄分補給」と呼ぶとすれば、水族館に行くことは「水分補給」とでも言うのでしょうか? 空梅雨気味で雨が少ないとは言えどんよりした日が続くこの季節、屋外で写真を撮るのも気が乗らなところで、最近水族館に行ってないなぁ... と急に思い立ち、出かけてみることにしました。我が家から近いのはスカイツリータウンの「すみだ水族館」か、葛西臨海水族園あたりですが、せっかくならと言うことで今回は、イルカショーが見られる最寄りの水族館「アクアパーク品川」へ行ってみることにしました。

KONE5153.jpg
 再開発から取り残されている品川駅の高輪口から(普通の)ホテル街の隙間にある「いちょう坂」を少し登ったところに入り口があります。私が訪れるのは2回目ですが、改装後は初めてです。

 ちなみに少し前までは「エプソン アクアパーク品川」というのが正式名称でしたが、これはエプソン販売がネーミングライツを持っていたからだそうで、施設運営とエプソンは関係がないそうです。そのネーミングライツも失効したと言うことで、現在は単に「アクアパーク品川」となっています。

 癒やしを求めてと言いつつ、もちろん大半はK-1で写真を撮ることが目的です。レンズはDFA15-30mmF2.8とDFA★70-200mmF2.8は決まりとして、標準域を迷ったのですがFA LimitedではなくDA★55mmF1.4にしました。なんだかんだで単焦点レンズの中ではこれがお気に入りです。私が撮るような被写体に対しては、フルサイズとして十分使えると思います。

イルカ&クジラのショー

 順路通りではないのですが、まずは一番の目玉となるイルカ&クジラショーから。

KONE4765.jpg 丸いプールは屋根で覆われており、中心部から自然光が取り込まれています。さすがに家族連れが多いです。大きなカメラを構えているとやや肩身が狭いですが、子供達の邪魔にならないようにこっそり撮りました。

 ちなみにショーは思ったより短く1回あたり15分ほどで終わってしまいます。そこで最初に撮影したカットのほとんどが失敗に終わり、あまりにも悔しいので滞在時間を延ばして次のショーに再び挑戦することにしました。1回目の経験からショーの流れと内容が大体分かったこと、1回目の反省からカメラの設定を最適化しました。経験って重要です。

 ということで以下は主に2回目の再挑戦時に撮ったものです。

KONE5080.jpg イルカの立ち泳ぎシンクロ。進行方向は背中のほうで結構なスピードでバックしていきます。どうやってこういう芸を教えるのか不思議です。

KONE4817.jpg でも狙いはもちろんジャンプ! 天井にぶら下がったボール目がけて垂直に飛び出してきました。それほど深いプールには見えないのにすごい跳躍力です。天井からの自然光のおかげでとても写真栄えしますが、露出が難しいです。

 ちなみに演技を見せてくれるのはイルカだけでなくクジラの仲間であるオキゴンドウも混ざっています。顔つきも色も大きさもいろいろ。

KONE5059.jpg それにしてもイルカショーの撮影は本当に難しいです。まともに写真を撮ったのは実は今回がはじめてかも。何しろ動きが速い上にどこに飛んでくるか分からないのです。あっ!と思ってカメラを向けてもフレームに引っかけるのがやっとです。

KONE5040.jpg AFモードはもちろんAF.Cです。1回目の撮影では、どこかに引っかかってくれればという思いでAFポイントの設定を33点オートにしたのですが、これだと突然フレームに飛び込んできてすぐに消えていくイルカやクジラを被写体とは認識せず、背景にピントが引っ張られてしまうことが多発。なるほど、そういうことになるのか...。

KONE5164.jpg その経験と反省から2回目は9点セレクトエリア拡大にしてみました。本当は1点が良いのでしょうが、そこは腕とのバランスです。ブレも大敵なのでISO感度を上げてなるべく早いシャッターを切ることにします。イルカを流し撮りしようとか、そういう無茶はとりあえず考えません。

KONE5150.jpg その結果... クジラのバック転大ジャンプとか、何とか見られそうなカットがぽつぽつ撮れるようになりました。

 水面下からいきなり空中に飛んでくるイルカやクジラに反応し、サッとカメラを向けてとにかくシャッターを押しきります。9点セレクトエリア拡大に変更してからは、AFも瞬発力があってしっかりと合います。開放F2.8で高感度も強いとあって、安心して高速シャッターが切れるのも心強いです。

KONE5157.jpg ちなみに観客席で青いカッパを着ている人たちは水浴び対策です。前から4列くらいは確実に、しかも大量に水を浴びることになります。カッパは会場で販売しています。水を浴びながら写真を撮るのも良いかもしれませんね(A^^;

KONE5194.jpg イルカも実は2種類いました。白黒の小さいやつはカマイルカ、グレーの少し大きめのやつはバンドウイルカだそうです。

 エアレースを撮ったときには「やっぱりK-1は動体には向かない」と思ったところでしたが、今回は1回のジャンプ当たり滞空時間が短いこともあって、ここぞと思ったところで一撮必中的な撮り方になります。なので連写の遅さと書込の遅さは結果的に気になりませんでした。もちろんもっと連写が早ければ偶然当たるカットも増えたはずとは思いますが、撮影していてイラッとくることはなぜかありません。

KONE5153-2.jpg 結果への満足度が全てなのかと思いますが、その辺の感想のバラツキは使う側である私の中にある矛盾なのでしょう。カメラの評価はなかなか難しいところです。

 ちなみにこの最後のカットはトップに張った画像から縦位置に思い切りトリミングしたものです。元が36Mピクセルもあると、ここまで大胆に切り抜いてもまだAPS-Cクロップ相当で16Mピクセル以上あります。便利な世の中になりましたね(A^^;

クラゲ

 最近水族館で大人気なのがクラゲ。海や川で見ると「うへぇ〜」って思いますが、水族館だと幻想的で美しいとさえ思えてきます。アクアパーク品川でも改装後に強化された展示です。

KONE4692.jpgここがクラゲコーナー。「ジェリーフィッシュランブル」と名付けられた空間で、改装後に出来た展示です。薄暗く時間とともに色が変化していく照明の中、円筒状の水槽が並んでいます。

KONE4698.jpg いや〜、ここは幻想的な空間です。今まで見たクラゲ展示の中では一番かも。

KONE4752.jpg
KONE4695.jpg 各水槽の中のクラゲたち。結構密度が高いです。これは永遠にシャッターを切り続けられてしまいます。

KONE4741.jpg
KONE4725.jpg 海で出会ったらグロいと思えるような変わり種のクラゲたちも、この照明の中では美しく見えるから不思議です。

KONE4761.jpg ここだけでも一見の価値ありと思いました。

 照明が暗いのでISO3200くらいは必須と思われます。それでもF2.8で1/100secは切ってしまうこともしばしば。手ぶれは抑えられても被写体ブレしては仕方がありません。幸いクラゲは動きがゆっくりなので何とかなりますけど。K-1ならISO6400でも問題ないのでしょうが、まだなかなかそこまで思い切れません。それより、この暗さになってくるとAFがワンテンポ遅れるようになってきます。

その他

 水族館ですからそれ以外にも沢山の海の生き物たちがいました。

KONE4883.jpg 改装前からあって有名なのが、この水槽のトンネル。「ワンダーチューブ」と名付けられています。頭の上を通り過ぎているのはマダラトビエイ。このほかにもマンタとかサメなんかも泳いでいます。

KONE4950.jpg 子どもに大人気で人だかりになっていたのがウミガメ。

KONE4876.jpg 小さな熱帯魚みたいなやつがうようよ泳いでいる水槽もあったり。

KONE4946.jpg かわいい顔と色をしていながら、鋭い歯が見えているこいつは「毒魚」のコーナーにいました。きっと危ないやつに違いありません。

KONE4998.jpg 水面のリフレクション。と言っても下が本物で上がリフレクション。水中からみた水面が鏡のようになっています。これはアロワナの仲間でしょうか。習性なのかみんあ水面スレスレを泳いでいるので、下から見上げるとみんなリフレクションしてました。

KONE4993.jpg 最後はかわいいやつで締めましょう。ということでペンギンの赤ちゃんです。毛がモコモコですね。でもペンギン撮るならやっぱりすみだ水族館ですかね。近いうちにそっちも行ってみようと思います。

 以上久々の水分補給でした。梅雨の時期、天気が優れず紫陽花にも飽きたら屋内で楽しめて、写真も撮り甲斐のある水族館がお勧めです!

PENTAX スターレンズ 望遠単焦点レンズ DA★55mmF1.4 SDM Kマウント APS-Cサイズ 21790

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紫陽花はやっぱり雨の中が一番美しい

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 梅雨だというのに関東地方はほとんど雨が降らず、6月だというのにダムの貯水率が30%台まで落ち、早くも水不足が心配されています。そういえば今年はまだ台風も発生していないとか。日々の通勤には雨が降らないのはありがたいですが、やはり降るべきものは降らないと色々と困ってしまいます。

 些細なことですが困ってしまうことの一つが紫陽花の写真。紫陽花と言えば雨のなかが一番美しいわけで、やはり写真も雨の日に撮りたいわけです。タイミングとか色々考えると、シーズン中に雨の紫陽花を撮るのはそれほど簡単ではありません。

KONE5231.jpg
 ですが運の良いことに今年もちょうど雨の日に休みを取ることができたので、喜び勇んでカメラを持ち紫陽花を撮りに行ってきました。と言っても散歩圏内の近所ですけど。

KONE5213.jpg 降りしきる雨に小さな蝶も飛び回るのを諦めて紫陽花にすがりついています。風で揺れても何をしても飛び立ちませんでした。

KONE5218.jpg 赤いこの紫陽花はもう開ききって花びら(本当は花額なんでしたっけ?)の色もかすれてきました。晴れてると残念な姿ですが、雨に濡れてるとこれはこれでアリかなと思います。

KONE5225.jpg 一方でまだこんな若い花も。全体に例年より開花が早いような気がしますが、まだもうしばらく紫陽花の季節は楽しめそうです。

KONE5241.jpg 額紫陽花。少し低い位置から煽り気味に。雨の筋を写したかったんですが、難しいですね。

KONE5235.jpg こんな小さな額紫陽花も。これ以上成長しないんですかね。

KONE5236.jpg
KONE5244.jpg もちろん前ボケもやりましたよ(^^; 雨の日は花だけでなく葉っぱの緑も生き生きして瑞々しさがありますね。前ボケの緑のグラデーションは美しいです。

KONE5254.jpg 赤い紫陽花は撮るのが難しくて敬遠しがちだったのですが、雨の日は良い感じです。

 ということで、雨に濡れながらの散歩なので短時間で終了です。この週末はまた超お天気になってしまいましたし、雨の紫陽花を撮るチャンスは今年は終了かな?と言う気がしています。

KONE5420.jpg 晴れの日は晴れの日で、こんなシーンを見つけられたりするので、良いんですけどね。

PENTAX スターレンズ 望遠単焦点レンズ DA★55mmF1.4 SDM Kマウント APS-Cサイズ 21790

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PENTAX K-1ユーザーのためにアップデートされたLigtroom CC 2015.6を試してみる

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 つい先日にLightroom CCがアップデートされて2016.6(またはLightroom Ver.6.6)になりました。LightroomはAdobe Camera RAWとともにいつもアップデートされるので、Camera RAWも9.6に同時にアップデートされています。
 これによりいくつかの新しいカメラのRAWファイルがサポートされたのに加え、画像の台形歪みなどを補正する「Upright機能」が大幅に強化されたりしています。

スクリーンショット 2016-06-18 17.42.27.jpg
 しかし今回のアップデートにはそれ以外の細かい部分でPENTAX K-1ユーザー、特にRAW撮影してLightroomで現像するユーザーにとっては非常に重要な意味を持っています。

 というのは、RAWファイルを現像する際に重要な以下の二つの項目が追加サポートされているのです。

  • 645Z、K­-1、K-3 IIのカメラマッチングカラープロファイルが追加された
  • DFA15-30mmF2.8とDFA70-200mmF2.8のレンズプロファイルが追加された

 その他含め2015.6の変更点に関する公式情報は以下のページに詳しく書かれています。

 ということで、K-1とK-3 IIに加えてDFA15-30mmとDFA★70-200mmを使っている私のために行われたアップデートと言えると思います(A^^;

カメラマッチングカラープロファイル

 PENTAX K-1のRAWファイルサポート自体は前回のアップデート2015.5で追加されていました。なのでK-1で撮影したPEFフォーマットのRAWファイルは問題なく現像できましたし、DNGフォーマットであればなおさら問題はありません。

 今回のアップデートではさらにK-1のカメラ内現像をほぼ忠実に再現できるカラープロファイルが追加され、PENTAXらしい色合いと味付けが簡単にRAWファイルから再現できるようになりました。

スクリーンショット 2016-06-15 22.33.48
 Lightroomの現像モードから「カメラキャリブレーション」というパレットにあるドロップボックスを開くと、上のスクリーンショットのような選択肢が現れます。2015.5までは「Adobe Standard」と「埋め込み」だけが選べる状態でしたが、2015.6からは「Camera」と頭につく5つのカラープロファイルが新たに選べるようになりました。それぞれはカメラ内現像、あるいはJPEG記録時に設定可能な「カスタムイメージ」に相当しています。

比較してみる

 以下実例です。同じRAWファイルから、カラープロファイルの設定を変えながら現像したものを並べて貼っていきます。あっさり目からコッテリになるように順番に並べました。

Camera Natural
KONE5339-5.jpg
 もっともあっさりしているのが「Camera Natural」です。カスタムイメージでもそのまま「ナチュラル」と呼ばれている設定。その名の通り、これこそが何も味付けをしていないストレート現像です。カラープロファイルなど使わずに自分好みで全て仕上げていくときのベースとして使えます。

Adobe Standard
KONE5339.jpg
 次が「Adobe Standard」です。これがRAW現像時のデフォルトに設定されているとともに、カラープロファイルがサポートされてない旧バージョンでも適用されていた標準カラープロファイル。ほぼストレート現像で色々ユーザーが調整していくためのベースとのことですが、「Camera Natural」と見比べると「Adobe Standard」は少し色合いが強調されているのが分かります。

Camera Portrait
KONE5339-4.jpg
 次が「Camera Portrait」です。これはカスタムイメージの「人物」相当となります。「Camera Natural」や「Adobe Standard」に近い、かなりあっさりした仕上がりですが、葉っぱのグリーンがやや濃く感じられます、カメラ内のカスタムイメージではグリーンとマゼンタがやや強調されていることになっているので、その通りに仕上がってるのでしょう。人物を撮るともっと差が見えるかもしれません。

Camera Bright
KONE5339-7.jpg
 そしてこれは「Camera Bright」で現像したもの。「Bright」とは「鮮やか」相当と思われます。カメラ内のカスタムイメージではデフォルト設定なので、これこそがPENTAX機の標準の色となります。その名の通りそここそ鮮やか系でかなり見栄え重視の設定。JPEG撮って出しと比べても良く再現されていると思います。

Camera Landscape
KONE5339-6.jpg
 次に「Camera Landscape」です。つまりは「風景」ですね。このカットではほとんど「Camera Bright」と見分けがつきません。カメラ内のカスタムイメージの設定を見ても「鮮やか」と「風景」では色合いはほとんど同じで、コントラストとシャープネスがやや「風景」のほうが高くなっているだけです。Lightroomのカラープロファイルで調整されるパラメータは、シャープネスやコントラストの情報も含んでいるはずです。

Camera Vibrant
KONE5339-3.jpg
 そして特徴的なのが「Camera Vibrant」です。これはどうやら「雅」相当と思われます。「Camera Bright」よりもかなり濃いコッテリした発色。特に緑の発色がいかにも「雅」っぽいですよね。他の4つの設定は味付けは違えどどこのカメラにもある設定かと思いますが、この「雅」はPENTAX機だけの特徴的なカラープロファイルだと思います。

 なお、カスタムイメージにはこれ以外に「ほのか」や「銀残し」などがありますが、それらに相当するカラープロファイルは用意されていません。またファインシャープネスやエクストラシャープネスを使用したければカメラ内現像か、純正のPDCU5を使う必要があります。

カメラ内JPEG記録(鮮やか)
KONE5339-2.jpg
 ちなみにこれはカメラ内でJPEG記録したファイル。カスタムイメージは「鮮やか」に設定し、レンズ補正も全てONして撮影したものです。

埋め込み
KONE5339-8.jpg
 カラープロファイルでは、「埋め込み」というのが選べるのでやってみたのですが、これが何を意味しているのかはよく分かりません。RAWファイルにも撮影時の設定が埋め込まれていて、その通りの現像がされる、と言うことなのかと想像しましたが、このカットは「鮮やか」で撮ってるのでそれ相当になるかと思えば、そうではないようです。結果は比較的あっさり目ではありますが「Adobe Standard」とも「Camera Natural」ともやや異なった仕上がりのように思えます。何者なのか使い道がイマイチ分からないですね。

TIPS 1:読み込み時に自動的にカラープロファイルを適用する

 ここでちょっとしたTipsです。カラープロファイルが追加されても、何もしなければ現像時のデフォルトは「Adobe Standard」のままです。これを変更するにはまずはプリセットを作成します。

スクリーンショット 2016-06-19 21.34.00
 何でも良いのでRAWファイルを選択し、現像モードへ。画面左側にあるプリセットのメニューから+ボタンをを押して新しいプリセットを作成します。名前を適当に付けて「キャリブレーション」のみにチェックを入れてセーブ。

スクリーンショット 2016-06-19 21.43.50
 すると「ユーザープリセット」の下に新たに作成したプリセットが保存されます。とりあえず全てのカラープロファイルに対してプリセットを作成してみました。

スクリーンショット 2016-06-19 21.44.33
 プリセットを作成しておけば、ファイルの読み込み時に任意のプリセットをあらかじめ適用してしまうことが出来ます。こうすればいきなりカラープロファイルを設定した状態から自分なりの現像をスタートすることが出来ます。JPEGベースと言うことで「Bright」から初めても良いし、素の「Natural」からはじめるのもアリでしょう。

 プリセットは作成画面からも分かるように、現像に関わるほとんどのパラメータを保存しておけるので、使いこなすと色々便利な機能です。それこそこれで「銀残し」風味や「ほのか」風味を作っておくことも出来るでしょう。厳密にはカラープロファイルを当てるのとは異なりますが。

 ということで、このK-1に対するカラープロファイルのサポートで、LightroomによるRAW現像がますます捗りそうです。撮影時にJPEGで決め打ちするのはやや勇気がいりますが、RAWで撮っておいてLightroomで簡単に再現ができるとなると、これはホワイトバランスのCTEモード同様にかなり使い道が広がります。

 私のようなカジュアルなRAW現像初心者だと、結局カメラ内で生成されるJPEGと同じ仕上がりを目指していたりして、本末転倒気味になるのですが、このカラープロファイルのサポートにより、カメラ内現像と同じ結果をRAW現像出発点に出来れば、ここから自分なりの現像を突き詰めていくことも出来るのではないかと期待しています。

 で、そのうちこういうシーンはJPEGで撮るとこうなるんだな、という経験値が上がっていけば「ここはJPEGでいいや」という見極めが出来るようになるかもしれません。

レンズ補正プロファイル

 そしてもう一つのレンズプロファイルは、いわゆるカメラ内でサポートされている「レンズ収差補正」に相当するもので、歪曲や周辺光量、色収差などがレンズ製品ごとの特性に応じて補正できるものですが、それがDFA70-200mmF2.8は発売から約3ヶ月、DFA15-30mmF2.8に至っては発売から2ヶ月もかからずプロファイルが追加されたことになります。これまでのPENTAX製レンズではなかなかなかったスピード感です。

スクリーンショット 2016-06-19 15.45.02
 これもLightroomの現像パレットで「レンズ補正」の項目にちゃんと撮影に使用したレンズが表示され、レンズプロファイルを使用して補正するかどうかが選べるようになりました。プロファイルがサポートされていないと、これらの項目はグレーアウトして使用できません。ただしその場合でも調整パレットをマニュアルで操作することで補正することは出来ます。

スクリーンショット 2016-06-19 15.45.17
 こうしてPENTAXブランドのレンズのうち、サポートされているレンズの一覧も見ることができます。2015.6ではこのようにDFA15-30mmF2.8とDFA★70-200mmF2.8がちゃんとリストに入ってることが確認できます。昨年中に発売されたDFA24-70mmやDFA150-450mmも既に以前のバージョンでサポート済み。

 しかし全ての現行レンズがサポートされているわけではなく、例えばHDコーティング版のDA Limitedなどは未だにサポートされていませんし、FA50mmF1.4など古いレンズもそれはそれでリストには入っていません。

 2015.5までのサポートしているレンズのリストはこちらのページで確認できます。

スクリーンショット 2016-06-19 15.47.42
 サポートされていないレンズは、Lightroomに読み込んでも「レンズ不明」となってしまいます。レンズIDはExifに記録されているので当然それは読み出せるのですが、それが何という名前のレンズかは不明だということ。現像したり書き出したりする上では、補正が自動で出来ない以外に特に不都合はないのですが、ファイル管理する上では結構面倒です。「レンズ不明」になったファイルはFlickrにアップロードしても「レンズ不明」のままになってしまうので、撮影データを表示するのにも困ります。

DFA15-30mmF2.8

 では実際にレンズ補正の効果を見てみましょう。まずはDFA15-30mmF2.8から。例題写真は過去撮った写真から適当に選びました。RAW撮影しているとあとからこういうこともできるので便利です。

補正なし
KONE3054-2.jpg
補正あり
KONE3054.jpg
 ワイド端15mmでF8まで絞って撮った写真です。上が補正なし、下が補正ありです。この領域になるとそもそも歪曲はあまり気になりませんが、それでも左右の建物の線がすきっと真っ直ぐになりました。当然ですがやや画角は狭くなります(端っこがカットされる)。

補正なし
KONE1797-2.jpg
補正あり
KONE1797.jpg
 これもワイド端15mm、絞りはやや開けてF5.6。歪曲に関しては上と同じで樽型が補正されます。このカットで分かるのは周辺光量。補正後(下)は画面の4隅がかなり明るくなっています。右上とか過剰補正じゃないかと思うくらい。

補正なし
KONE4679.jpg
補正あり
KONE4679-2.jpg
 テレ端30mmで絞りはF4です。テレ端では糸巻き型に転じているようで、やや真ん中が膨らむ方向に歪曲が補正されます。周辺光量も補正され全体に明るくなったように感じられますが、コレを見ると過剰な補正と言うことはなさそう。

 開放で撮ったちょうど良い例がなかったのですが、いずれにしろこのレンズはレンズ補正をしなくても、歪曲も周辺光量低下もそれほど気になりません。なので補正が出来ることよりもちゃんとレンズ名がメタデータに入ることだけでありがたいです。

DFA★70-200mmF2.8

 つぎに現時点で唯一のDFA★レンズ。こちらもこれまでに撮った写真から補正の有無を見るのに適していそうな写真を選んで、再度RAW現像してみました。

補正なし
KONE0722.jpg
補正あり
KONE0722.jpg
 ワイド端70mmで絞りはF4です。上が補正なし、下が補正ありです。こうして比較するとそれなりに樽型の歪曲があることが分かります。周辺光量の補正も効いていてかなりスッキリします。

補正なし
KONE0716.jpg
補正あり
KONE0716.jpg
 こちらはテレ端200mmで絞りはやはりF4です。糸巻き型の歪曲はともかく、補正なしでは周辺光量の低下がかなり大きいです。

 F2.8の大口径レンズですから仕方ないのかもしれませんが、当初このレンズを手にしてからのインプレッションが「イマイチ」と感じたのはこの思ったより大きな光量低下によるものだったのかもしれません。背景や周辺をボカしまくるには良いですが、こういう均一さが欲しい風景的な写真では補正なしではちょっと残念な感じがします。もちろんレンズプロファイルがサポートされていなくても、周辺光量はマニュアルで補正できるので何とでもなったのですが。

補正なし
KONE5429-2.jpg
補正あり
KONE5429.jpg
 もう一つこちらもテレ端200mmでF2.8の開放。歪曲はこれでは分かりませんが、周辺光量は一目瞭然です。いずれにしてもこのレンズは、光量補正は必須なのではないかと思います。もちろんこれを「味」として利用するなら別ですが、最新鋭の★レンズですから本来はそういう性格ではないはずなのに。

TIPS 2:読込み済みファイルのメタデータを更新する

 ここで再びTipsです。既にカタログ読み込み済みの写真ファイルに対しては、「レンズ不明」というメタデータが付与されてしまっているので、Lightroomをアップデートしただけでは「レンズ不明」のままです。それを修正する方法は以下の通りです。

スクリーンショット 2016-06-19 16.03.22
 ライブラリからメタデータによるフィルタ機能を使用し「レンズ不明」のファイルだけを表示させ、全選択します。その状態で右クリックからサブメニューを表示し「メタデータ>DNGプレビューとメタデータ更新」を選ぶと、選択したファイルに対し再度メタデータの生成が行われ、レンズ不明だった写真に対しレンズ名が追加されます。なお、この作業はそれなりに時間がかかります。

 またライブラリ全体に対するメタデータの更新ではなぜかうまくいきませんでした。

まとめ

 ということで、PENTAX K-1を取り巻くRAW現像環境はほぼ完璧に整ったと言えると思います。PENTAXにもPDCU5というSILKYPIXベースの純正ソフトがありますが、もはやそれの出番はありません。業界標準のAdobeがここまでサポートしてくれたとなれば、その辺の環境はキヤノンやニコン並みと言っても良いでしょう。これはリコーイメージング側の努力によるものなのかアドビ側の意思によるものなのか分かりませんが、何はともあれ良かったです。

 K-1のRAWファイルはDNGで43MB前後あるのがアレですが、これからも基本的にRAW撮影で行きたいと思います。

 以下ついでなので今週末に撮った写真を少し貼っておきたいと思います。いずれもDNGからLightroom CC 2015.6でカラープロファイルとレンズプロファイルを当てて現像したものです。

KONE5362.jpg 清澄庭園の新緑。Camera VibrantではなくてCamera Brightです。

KONE5389.jpg 早くも紅葉... なわけはなくて年中こういう色をした木もあるんですね。マイナスイオンたっぷりで気持ちいい空間でした。これもCamera Brightです。

KONE5350.jpg 木陰に佇む鳩。これもCamera Brightで。やっぱりJPEGのデフォルト設定である「鮮やか」相当が一番見慣れているし使いやすいです。

KONE5415.jpg 前回のエントリーでも使った額紫陽花の別バージョン。少しアングル変えて背景が完全に沈むようにしました。これはCamera Vibrantで現像。濃い紫色の花びらに微妙み混ざる赤色はこの設定じゃないと出てきません。それが現実に忠実かどうかはともかく。

Adobe Photoshop Lightroom 6 日本語版 Windows/Macintosh版

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6m幅の裏路地を駆け抜ける:F1 2016 第8戦 ヨーロッパGP

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 今シーズン初の連戦は、大西洋の西にあるカナダから、ヨーロッパを飛び越えてカスピ海西岸にあるアゼルバイジャンまで、1万キロ以上の距離を中3日で移動してくるという強行軍で行われました。バクーの市街地に作られたサーキットはもちろんF1初開催。直角コーナーが連続する前半区間はなんだかフェニックスのアメリカGPを思い出させる懐かしいレイアウトです。しかしその周囲に並ぶ街並みはどちらかと言うとモナコに似た石造りの建物が並ぶヨーロッパ風。いやどことなくヨーロッパとは違う独特な町並みです。

 色んなものが混ざっていて時に懐かしさを感じますが、ここは正真正銘の初開催。しかも市街地に作られた非パーマネント・サーキットですから、まったくデータがなくドライバーも誰一人走ったことがありません。シミュレーション技術が発達した現代であっても、実際に走ってみなくては分からないことが一杯あるようです。

Sergio Perez / Force India VJM08 / 2015年 日本GPK3II0259.jpg

 コーナーエンドにはエスケープゾーンが作られていますが、基本的にコースの両側はコンクリートで固められています。一部区間は幅が6mしかないと言う裏路地に過ぎません。

 誰もが手探り状態で行われたレースは、その超高速なコース特性もあって、セーフティカー導入は必至と思われましたが、みんな初めてで慎重に走ったためか、結局コンクリートウォールの餌食になったマシンは1台もありませんでした。

 一見F1とは縁がなさそうなこの街でレースが行われた理由も、それが「ヨーロッパGP」と名付けられた理由もよく分かりません。しかし一ファンとしてこのコースはなかなか気に入りました。

「トラックでこういったことが修正できないことのメリットがわからない」 ルイス・ハミルトン

 今シーズンようやくエンジンがかかってきてノリノリのまま迎えたこのレース、フリー走行ではダントツの速さを見せて、これはもう3連勝は手に入れたも同然か?と思った矢先の予選では一転して絶不調。ブレーキのフィーリングが合わずにタイヤロックを連発し、コーナーを行きすぎ、最後は6m幅路地からの出口で、クリップを見誤って壁にフロントタイヤをヒットするというドタバタぶりでした。

 それでも中段からスタートしたとしても、メルセデスの速さを生かしてすぐに表彰台争いくらいには上がってくるだろうと思われていたところで、またもやトラブルに見舞われます。いや、実際は何が起きていたのか分かりませんが、いずれにしろハミルトンのマシンは何かが間違ったモードに入り、パワーを失ってしまいます。

 そこからの無線のやり取りがこのレースのひとつのハイライトだったと言えるでしょう。テレメータでピットは状況を把握しているものの、今年の無線規制でマシンのセットアップに関する指示やアドバイスは禁止されています。

 しきりに状況説明と解決策をたずねるハミルトンに、レースエンジニアは何も答えることができません。ハミルトンは譲歩して「スイッチをいじるから正しいモードに入ったら教えてくれ」と提案しますが、それに対してもピットの答えは No I can't とつれないものでした。

 同じようなことはライコネンにも終盤発生していました。これも偶々ではなく、初めてのサーキットならではのことだったのかもしれません。

 この厳しい無線規制については確かにハミルトンの言うとおり何のメリットがあるのかが分かりません。現代のF1マシンは非常に複雑な電子制御の塊で、ドライバーが一人ですべてを面倒見切れる範囲を超えたモンスターです。エンジンやERSの状況を適切に監視し、コントロールすることまで、すべてドライバー任せにすることが、レースの本質なのかどうか? 再考が必要ではないかと思います。

「僕はハンドルを見て自分で修正した」 ニコ・ロズベルグ

 前戦の感想で「彼のダメなところが全部出てきた」と書きましたが、本当にそうだったらハミルトンが下位に沈んだ今回のようなレースを確実に拾うということもできなかったでしょう。まだロズベルグにも芽はあるのかもしれません。

 このコメントはいろいろ示唆に富んでいて、ハミルトンとまったく同じマシンに乗るロズベルグも、レース中盤にやはりパワーダウンを感じたということがひとつ。だとすればハミルトンの問題は何らかの偶発的なトラブルや、ハミルトンが間違ってスイッチを触ってしまったとかではなく、メルセデスのマシンと、そのセッティングと、このコースの相性で起きる必然的な現象だったと推測できます。

 そしてもうひとつ面白いことは、ロズベルグがここで言いたいのは「ハミルトンと違って自分は完璧にマシンを把握してたから一人で対処できたよ」と言うことではないかと思います。つまり自分は実力で勝つべくして勝ったのだと。ダッシュに警告が出てもその意味が分からず慌てるハミルトンとは違うのだと。

 それが事実なのか、話が盛られているのか良くわかりませんが、こういったの舌戦を仕掛けるくらいの緊張感がやはりちょうど良いと思います。

「今年2度目の表彰台は最高の気分だ」 セルジオ・ペレス

 ザウバーでデビューを果たしたとき、小林可夢偉のチームメイトとなり、その後の二人のキャリアの変遷が大きく異なってしまったことなどから、逆恨みと妬みに近い感情があって、決して好きなドライバーではないのですが、チームが変わってもこうして時々ポッと表彰台に上って見せるあたり、やはりとても良いドライバーなのだろうと思います。

 フォースインディアは決してトップチームではないし、メルセデスPUの力に頼った直線番長と揶揄されることもありますが、この超高速トラックでその速さを生かしきり、結果に結びつけることができるのは、彼の力なのだろうと素直に認めたいと思います。

「直線でのスピードを考えると19番から11位はそれほど悪くない」 ジェンソン・バトン

 バクー市街地コースは非常に長いストレートがあり、最高速度は360km/hにも達する超ハイスピードコースです。トラクションが良くてストレートスピードの速いメルセデスなどは、メインストレートと裏ストレートだけで0.5secのアドバンテージを稼ぎ出すと言われるほど。

 それを裏返せばストレートスピードの遅いマクラーレン・ホンダにとっては厳しいコースということになります。そして実際に予選ではその通りとなりました。バトンはQ1落ち、そしてアロンソも今回はQ3に進めず。

 オーバーテイクのほとんどがストレートエンドで行われることを考えると、レースでもマクラーレンは厳しいことになると予想されましたが、実際のところバトンはもう少しでポイントが取れるというところまで追い上げてきました。

 結果はイマイチだけどこれはポジティブな面があったのではないかと思います。少なくとも昨年のように、長いストレートではクラス違いのようにごぼう抜きにされるということはなくなりました。

 シルバーストーンとかスパとかモンツァあたりでもそこそこ戦えるのかも。そしてやはり超低速コースのハンガリーに期待がかかります。

次回はオーストリアGP

 夏を迎えヨーロッパラウンドも最盛期に入ります。7月は連戦により計4回ものレースが行われる予定。最初はオーストリアGP、レッドブルのホームレースとなります。旧A1リンクはまったく印象に残っていないのですが、どんなコースでしたっけ? まぁ予選を見たら思い出すかもしれません(^^;

最近の読書記録:髪結い伊三次と鼠と反知性主義

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 ここ3ヶ月ほどすっかり読書記録をつけるのをサボってしまいました。しかし読書をしていなかったわけではなく、それなりにいつものペースで読んでいました。このまま読書カテゴリーをフェードアウトさせるのも勿体無いので、約3か月分まとめてここで記録しておこうと思います。

 この間読んでいたのは宇江佐真理さんの「髪結い伊三次シリーズ」の続きと、赤川次郎さんの「鼠シリーズ」最新刊、そしてやや毛色が変わって森本あんり氏の「反知性主義」といったあたりです。

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 ちなみに最近はすべてKindle版を買ってPaperwhiteで読んでいます。とても便利でもはや紙の本には戻れない、と思う一方で、実感として紙の本を買っていたときより本を読むモチベーションが下がったな、と思います。感想文を書かなくなった理由もその辺にありそうです。何ででしょうね?

さらば深川 - 髪結い伊三次捕物余話 第三巻 / 宇江佐真理

髪結い伊三次捕物余話 さらば深川

髪結い伊三次捕物余話 さらば深川

「この先、何が起ころうと、それはわっちが決めたこと、後悔はしませんのさ」―誤解とすれ違いを乗り越えて、伊三次と縒りを戻した深川芸者のお文。後添えにとの申し出を袖にされた材木商・伊勢屋忠兵衛の男の嫉妬が事件を招き、お文の家は炎上した。めぐりくる季節のなか、急展開の人気シリーズ第三弾。

 宇江佐真理さんの訃報に接し読み始めることにしたシリーズもの。まずもってタイトルが良いですよね。さらば深川... と。辰巳芸者のお文は当然深川に住んでおり、伊三次は八丁堀と深川を行ったりきたりの生活。第二巻まで読んできた読者にはピンと来るタイトルです。いよいよなのか?と。

 その想像と期待は半分当たっていて、半分は思いもよらなかったことが起こります。やはりこのシリーズは、宇江佐さんが言ってたとおり、捕物はあくまでも「余話」であり、本題は伊三次とお文にまつわる男と女の話なのだと実感します。

 いずれにしろ、深川に暮らす者として伊三次たちが大川を越えて江戸へ行ってしまうのは残念です。

さんだらぼっち - 髪結い伊三次捕物余話 第四巻 / 宇江佐真理

髪結い伊三次捕物余話 さんだらぼっち

髪結い伊三次捕物余話 さんだらぼっち

芸者をやめたお文は、伊三次の長屋で念願の女房暮らしを始めるが、どこか気持ちが心許ない。そんな時、顔見知りの子供が犠牲になるむごい事件が起きて―。掏摸の直次郎は足を洗い、伊三次には弟子が出来る。そしてお文の中にも新しい命が。江戸の季節とともに人の生活も遷り変わる、人気捕物帖シリーズ第四弾。

 続いて第四巻。深川を出た二人はどうするのか? そして辰巳芸者を辞めてしまったお文の行方というか身の振り方が心配です。伊三次との夫婦生活はもちろん山あり谷あり。しょうがねぇ奴らだな、と生暖かい目で見守るしかありません。

 それにしても「さんだらぼっち」とは不思議な言葉です。どんな意味があるのか? それがどう伊三次とお文たちに関係するかは、読んでからのお楽しみです。いや楽しくはないかもしれません...。このシリーズは、江戸人情ものと言えるのに、うっかりしてると思いもしなかったバッドエンドにビックリして狼狽えてしまいます。

 なのに... というよりは、だからこそ、先が気になって仕方がありません。

黒く塗れ - 髪結い伊三次捕物余話 第五巻 / 宇江佐真理

髪結い伊三次捕物余話 黒く塗れ

髪結い伊三次捕物余話 黒く塗れ

お文は身重を隠し、年末年始はかきいれ刻とお座敷を続けていた。所帯を持って裏店から一軒家へ移った伊三次だが、懐に余裕のないせいか、ふと侘しさを感じ、回向院の富突きに賭けてみる。お文の子は逆子とわかり心配事が増えた。伊三次を巡るわけありの人々の幸せを願わずにいられない、人気シリーズ第五弾。

 さらに第五巻。伊三次とお文にとっては人生の大きな転機が訪れます。廻り髪結いと芸者のカップルに子供が生まれるなんて展開になるとは、当初は思っていませんでした。作者の宇江佐さんも思ってなかったのかも。

 現代風に言えば伊三次は不安定なフリーランス、お文は特殊技能職。共働きで子育てや家事との両立という問題は当時からあったわけで、古くて新しい問題でもあります。

 このシリーズは巻末に宇江佐さんによる解説がついています。それによると、宇江佐さんは敢えて伝統的な時代小説の様式に従わず、現代的な問題意識を時代小説という形で表現することに勤めているそうです。私からすれば、市井もの時代小説としてまったく違和感を感じたことはありませんが。

 さらにもうひとつ面白いことが後書きに書かれていました。、宇江佐さんはタイトルを決めてから本文を書き始めるそうです。第四巻「さんだらぼっち」もそうだし、第五巻「黒く塗れ」もそう。たしかに両方とも「何のことだ?」と興味を引く言葉ではあります。

 それらの種明かしは本文を読んでのお楽しみということで、ネタバレは控えておきます。

鼠、滝に打たれる / 赤川次郎

鼠、滝に打たれる<「鼠」シリーズ> (角川文庫)

鼠、滝に打たれる<「鼠」シリーズ> (角川文庫)

「縁談があったの」「お前に?」「違うわよ!千草さんによ」鼠小僧次郎吉の妹、小袖がもたらした報せは、微妙な関係にある女医・千草と、さる大名の子息との縁談で…。恋、謎、剣劇―胸躍る物語の千両箱が今開く!

 NHKでドラマ化もされているこのシリーズ、原作もまるでドラマの脚本のように、登場人物たちの台詞でほとんど物語が進んでいくという、独特の文体が特徴です。もともと映像化に向いている小説と言えます。

 鼠とはもちろんあの鼠小僧をモチーフにしているわけですが、そこは赤川次郎さんの手によって徹底的に再構成された、完全なるフィクションの世界。難しいことは考えずに、江戸の街を舞台にしたアンチヒーローの格好良さを楽しめます。

 とはいえ巻が進むごとに、本当の主役は鼠の妹、小袖ではないかと思えてきました。それも颯爽と小太刀を振り回す、強くてカッコいいヒロイン。そして本作で起こる事件のほとんどは女性が鍵となるものばかり。

 もちろん勧善懲悪の分かりやすい物語ですから、必ずスカッと爽快な落ちが待っています。なので安心して読み進められます。

反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体 / 森本あんり

反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―(新潮選書)

反知性主義―アメリカが生んだ「熱病」の正体―(新潮選書)

アメリカでは、なぜ反インテリの風潮が強いのか。なぜキリスト教が異様に盛んなのか。なぜビジネスマンが自己啓発に熱心なのか。なぜ政治が極端な道徳主義に走るのか。そのすべての謎を解く鍵は、アメリカで変質したキリスト教が生みだした「反知性主義」にあった。いま世界でもっとも危険なイデオロギーの意外な正体を、歴史的視点から鮮やかに描く。

 大分前のことですが、アメリカ大統領選挙に関する割と硬派な番組で、コメンテーターとして森本あんり氏が出演されてるのを見かけました。そのお話の内容がとても面白かったので読んでみる気になったものがこの本です。それ以前から、高校時代の同級生であるという小田嶋隆氏の著作に氏は登場したりするので、薄々と興味を持っていたところです。

 この本ではアメリカ建国の歴史から反知性主義とは何か?ということを紐解いています。その「アメリカ建国の歴史」とは「アメリカ的キリスト教の歴史」そのものであると。森本氏がキリスト教徒であるから書けた本なのかもしれません。

 日本語で「反知性主義」と言うと、やや政治的でネガティブな文脈で使われることが多いですが、実際は宗教的な価値観に根ざしていると理解すれば、日本では理解されにくい言葉であることも納得行く気がします。

 と言うよりも、私の大好きな時代小説(≠歴史小説)の世界観、空気を考えると、少なくとも中世以降の日本の歴史というか風土、文化、宗教観には「反知性主義」という考え方はそもそもないのではないかと思えてきました。

 「反知性主義」が本来の意味で(アメリカ的な)民主主義の基礎であり、真に自由で平等な社会の成熟度と健全性を示す基準であるとするならば、日本は今も昔も(特にここ3年くらいは)むしろとても「知性主義的」になってきたなと思います。

 それが良いことなのか悪いことなのかと言えば、平等で民主的な社会こそが理想と考えるなら、悪い方向に流れているのではないかと心配になります。だからといってトランプみたいなのが国のトップに出てきても困るわけですけど。


東京カメラ部2016写真展 in Hikarie を見に行く

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 FacebookとInstagramで展開する、写真とカメラ好きの人々のコミュニティサイト、東京カメラ部の写真展を今年も見に行ってきました。昨年東京カメラ部に投稿された写真の中から選ばれた10選作品を中心に、過去の10選メンバーたちによる展示、さらにはアサヒカメラと東京カメラ部共催による「日本の47枚」写真コンテスト作品の展示、さらにさらにInstagram部門のコンテスト入賞作品の展示など、盛りだくさんの内容となっています。

KONE5447.jpg
 場所は昨年に引き続き渋谷ヒカリエですが、今年は9階のホールへと場所を移して開催されています。また昨年は開催期間が19日間もありましたが、今年はこの週末限定で明日の6月26日までとなっています。

ヒカリエへ

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 ヒカリエというか渋谷にやってくるのは年1回、この写真展を見るときだけになった気がします。東京に住んでいるとはいえ、東側の住人にとって渋谷はまったく用事のない街だったりします。

 で、ヒカリエの入り口、駅との連絡通路には今年も大きな広告が出ていました。

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 ここで写真撮るのも毎年やってる気がします。ではエスカレーターを乗り継いで9階まで行ってみましょう。

写真展

 さて、いよいよ写真展の会場へやってきました。
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 Instagram部門のコンテスト入賞作品はスクエアフォーマットの写真が3x3の9枚タイルでプリントされていました。なるほど、こうすると面白いですね。WEBというかInstagramアプリのタイムラインでは縦に流れていくだけですから、こういう見せ方はプリントならでは。

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 会場脇には入選者の方々が作成したフォトブックとかポートフォリオとかポストカードや名刺などがずらっと置いてあります。それをひとつひとつ見てると時間がいくら合っても足りません。

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 その奥には「日本の47枚」のコーナーが。見ただけで「あ、あそこだ」と分かるものから「ここは何県?」と見ただけでは分からないものまで色々です。ちなみに平日の日中だというのに、思ったより混んでいました。

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 で、一番奥のホール内にはいよいよ10選の方々の写真があります。10選作品だけでなく一人あたり計7枚程度が出展されていました。Facebookのタイムライン上でも見たことある写真がたくさん。

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 「ホール」と言うくらいなので天井が高いです。通路はやや狭いのですが、おかげで開放感があります。

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 さすがにWEBを媒体としているだけあって、写真展でありながら写真撮影やSNS投稿は自由となっています。ただ、この最後の一文がちょっと気になりますね。

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 というのも、この日の夕方には「肖像権時代のスナップ撮影」というトークショーが開かれていました。内容的に思い切りまとめてしまうと「昔と比べて明らかに厳しくなったし、その方向性は基本的に正しい」という一方で「過去の有名な肖像権裁判の判例が一人歩きし、過剰な自主規制がされている。人が写っていたら即NGとはならない。キャンディッドフォトは依然として写真の一分野として成立する」というように理解しました。
 実際アサヒカメラのコンテストでも、以前ほどおおらかではないが、状況を個別に判断して掲載の可否を決めており、必ずしもモデルプロパティがあることを条件にはしていない、とのことでした。

 私はいわゆるスナップというかキャンディッドフォトは撮りませんが、観光地や人混みで写真を撮れば見ず知らずの人々が写り込みます。高画素な最近のカメラであれば、小さく隅に写っているだけでも顔を判別することも出来ます。それを全て排除していると味気ない写真しか残りません。「人」はその場を表現する重要な要素だと思います。

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 なので、私の場合それでも一応顔にうっすらとぼかしを入れるようにしていますが、普通にその場に居合わせた人が風景の一部として写っているものはそのまま気にせず使うようにしています。

渋谷の風景をリアル・レゾリューションで撮ってみる

 ここでおまけです。ヒカリエの9階からは渋谷駅周辺の様子が見渡せるようになっていました。

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 あいにくお天気が悪かったのですが、それを逆手にとって現像で暗めに仕上げ、明瞭度とかわざと強めにかけてみたりしました。

 で、ここで試してみたのはリアル・レゾリューションです。K-1を手にしてから初めて使ってみました。三脚は持ってなかったのですが、この場所は床までガラス張りでしたので、床の上にカメラを置いてライブビュー&セルフタイマーで撮影しました。

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 中央部をピクセル等倍で切り出したもの。上がリアルレゾリューションON、下は同じRAWファイルからリアルレゾリューションOFFでカメラ内現像したものです。

 ちょっとシャープネスによる縁取りが目立ちますが... それはともかく、こういう人工物の風景が一番リアルレゾリューションの効果が分かります。「菱」の字の解像度がまったく違うのが分かると思います。

 ですが、画面の隅々を見ていると結構あちこちのエッジが破綻して市松模様が出ています。K-1でリアルレゾリューションを完璧に決めるのはかなり難しそうです...。

 ということで、東京カメラ部写真展2016は明日までです!

南青山のローブリューでバスク地方の豚肉料理を堪能する

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 とあるウィークデーの夜、神戸から肉好きの客人が来京されるとのことで、歓迎会が催されました。当然目指すはお肉が美味しく食べられるお店となるわけですが、肉料理というと普通は牛がメインで、最近はジビエがもてはやされていたりしますが、豚をもっと見直したい、というか豚肉は美味しいよね、ということで豚料理がメインのこのお店へ行ってみることに。わりと老舗でその筋ではとても有名とのことです。

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 そう、豚カツだけが豚肉の食べ方じゃない!バスク地方というとフランスとスペインの国境付近を指すそうですが、お店としては「フレンチ」に分類されています。表参道のオシャレな街並みを抜けて一路南青山へ。ひっそりとした裏路地のさらに奥に入り口がありました。どんな豚料理が食べられるのでしょうか。

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 期末の金曜日とあってみんな仕事が終わらないのか、集合時間になっても開宴しません。仕方ないので先についたメンバーだけでとりあえずの生ビールを頂いてしまいます。

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 お通し的なオリーブ。おつまみに最高。

 で、30分ほど経ってようやく集合したのですが、ここで大事件発生。なんと主役の神戸の客人が来ないのです。一方Facebookによると神戸の焼き肉屋さんにチェックインした形跡が。その焼肉店に電話したり色々調査した結果、何かの行き違いで日にちが一日ずれていたことが判明。結局主役不在のまま東京肉部のメンバーだけでいつもの宴会となりました。

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 まずは前菜から。以前は「フレンチ」の仕来りに従って、シェアを認めていなかったお店だそうですが、今はそんなことありません。とりあえずメニューから料理を決めたら、一人一皿に取り分けてサーブしてくれます。

 手前の玉子焼きみたいなやつは「温製山羊チーズのサラダ」、時計回りに「豚のど肉のパテ」、「自家製生ハム "ジュリエット"」、そして右奥がこの日のお勧めの一品「マッシュルームのサラダ」です。

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 どれも素晴らしく美味しいのですが、中でもこの山羊のチーズはちょっと今までに食べたことない美味しさでした。これだけずっと食べながらワインが飲めてしまいそう。いやワインじゃなくても何でも行けると思います。しばらく忘れられそうにありません。

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 シャンパンからはじめれば良かったかも?と思いつつまずは白ワイン。ワインリストも分厚いやつが用意されていました。私はワインに疎いのでお任せ。ちゃんとテイスティングしていました。

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 見た目に涼しげで一見するとデザートにも見えるこれは「夏野菜のゼリー寄せ」。ゼリー自体はそんなに味はなく食感を楽しむもののようです。アスパラとかブロッコリーとか豆とか色々入っています。

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 いよいよお肉がやってきました! 「温製豚頭のテリーヌ」です。その名の通り頭部のお肉で作ってあって、「ここが耳ですね〜」みたいにカジュアルに説明されてしまいました。いや、美味いですよ、これ。

 ですが、ここまではまだ前菜扱い。これからいよいよメインです。

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 いかにも豚肉という薄いピンク色が美しい! 「天城黒豚骨付きロースのグリエ」です。こう見えても味がついていますが、お好みで特製ソースもありとのこと。しかし結構しっかりした塩味だったのでそのままで行けてしまいます。

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 で、これまたすごいのが来ました。もうメニューを見たときから惹かれていたこれは「豚内臓のソーセージ」です。我々のテーブルの横に炭火のグリルがあって、そこでじっくり焼いていました。その香りだけで相当美味しいのですが、実物はまさに絶品。 見た目固そうに見えて、ナイフを入れるとほろほろと崩れていく柔らかさ。ホルモン肉の良いところだけをぎゅっと凝縮した味わいです。

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 バスク料理と言えばカスレ。やはり外せません。豆(白インゲン)がたっぷり、豚肉もたっぷり入っています。

 これらのメインの肉料理を一つのお皿にそれぞれ取り分けて頂くのですが、カスレのスープがソーセージやグリエに混ざったりするのがまた美味しいです。

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 ラベルが剥がれてしまっていますが、ワイン係の友人がお店の人と選んだ赤ワイン。ガッツリ重いのが欲しかったそうですが、友人曰く思ったのと違ったそうです。そういう場合は選んだ人責任で変えてもらえば良いんじゃないの? と言うわけにはいかないですよね。ただの友人同士の飲み会ですから。でもほどよい重さで美味しかったですよ。牛よりはさっぱりしている豚肉にも良く合いました。

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 最後はもちろんデザート。4人で4品バラバラに選びました。左上は「メロンシャーベットとバニラアイス」、右上は「プロフィトロール」、左下がクリームブリュレ、右下が「ヌガーグラッセ」です。どれも美味しかったです。写真はありませんがエスプレッソと一緒に頂きました。

 と言うことで、さすが有名なだけあってとても美味しい豚肉料理でした。表参道の駅からはやや歩きますがわざわざ出かけていくだけの価値があるお店だと思います。

さよなら DA★60-250mmF4ED [IF] SDM

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 フルサイズ一眼レフPENTAX K-1を手に入れて約2ヶ月。K-1の使い心地やK-3IIとの使い分けのポイントなどが大体分かってきたところで、レンズの整理をすることにしました。なんだかんだで気がついたら結構多くのFAまたはDFAレンズを持っています。やはり整理対象はAPS-C専用のDAレンズとならざるを得ません。

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 で、手持ちのレンズの中でもう使わないだろうな、と思うものを選ぶと... 明らかにこのレンズが候補に挙がります。これもう要らないよねと。

 なぜならば...
 まずはこうだから。これでフルサイズで使えたらサイズ的にもなかなか使い道のある望遠ズームでした。いわゆる小三元的な位置づけの望遠ズームとして。でも残念ながらフルサイズでそのまま使うにはかなり使い道が限定されそう。

 そして...
 こうなったから。別に60-250mmがフルサイズで使えないから代わりにというつもりはなかったのですが、結果的にほぼ被るレンジのレンズを手に入れてしまいました。しかも全域F2.8。かなりでかくて重たいですけど。

 K-3 IIで使うこともなかろうということで、DA★60-250mmF4は手放すことにしました。

手持ち最古のKマウントレンズ DA★60-250mmF4ED [IF] SDM

 このレンズを手にしたのは2009年の夏。そう考えてみるとたったの7年前のことです。が、私がK-7を手にしてPENTAXIANになったときから使っている、手持ちのKマウントレンズで最古の1本です。

 これまでにいろんなレンズを手にしては手放してきましたが、このレンズだけは気に入っていたし、BIGMAを買っても、DA★300mmF4を買っても、さらにDFA150-450mmを買っても、この60-250mmは手放すことはなくずっと持っていましたし、もちろん使っていました。

 以下、このレンズで撮った写真の思い出(のごく一部)です。
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K3PS9674-Edit.jpg フルサイズ換算で90-380mm相当の画角をカバーする望遠ズーム。羽田とか成田とか伊丹なんかで飛行機撮るにはぴったりでした。クリアで抜けが良くて滲みや曖昧さが一切感じられない描写性能に、最初のころは驚きの連続でした。スターレンズとはこういうものなのか、と。

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IMGP6978.jpg でも、もともとこのレンズを手に入れた目的は、鈴鹿でF1を撮りに行くことでした。結局2009年と2010年だけこのレンズを使い、その後は「もっと長く!」というという欲望に逆らえず、400〜500mmの世界に足を突っ込みました。

 流し撮りに挑戦して、何百枚に一枚ピタッと止まったときのうれしさを覚えたのもこのレンズ。そして2010年の土曜日のように、予選が中止になるほどの大雨の中、K-7とDA★60-250mmのAWコンビは、まったく問題なく写真を撮るだけのタフさもありました。

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K3PS6401.jpg この時期のSDMには故障が多いという話を聞いていましたが、私の個体はまったく問題なし。AFだってそんなに遅いと感じたことはありません。ボディにもよりますが、それなりにスパッと決まり一瞬のチャンスを何とか捕らえることだってできました。

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IMGP0329.jpg 望遠で風景を切り取るのも楽しかったし、とにかく恐ろしくシャープで描写性能は信頼がおけました。うまく写ってなかったらそれは腕の問題。

 欠点らしい欠点と言えば、撮影距離による画角変化が非常に大きかったこと。なので最短撮影距離は1.1mとそこそこ短かったのに、最大撮影倍率はたったの0.15倍しかありませんでした。

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IMGP4587.jpg 7年間を通してどこかにガタが来ることもなく故障もなし。ズームリングは135mmあたりで急にトルクが変わったりもしましたが、筐体の作りからしてとても良く出来ていたと思います。ただ個人的にはズームリングが手前にあるのが気に入らなかったです。私はMFすることほとんど無かったので。

 K-7に始まり、K-x、K-5、K-3、K-30、K-3 IIと、私が手にした歴代のKマウント機全てで使ってきたレンズですが、上にリンク張ったようにK-1ではクロップOFFのテスト撮影をしてみただけ。さすがにK-1とDFA★70-200mmを手に入れてしまったとなっては、そろそろ引退するときが来たのだろうと思います。

 好きなレンズで思い入れもあるからと言って死蔵しておくのは勿体ないので、次に誰かこのレンズを必要とする人の手に渡って、さらに使い倒してもらえればと思います。

IMGP0642.jpg 最後に、このレンズで撮った中で一番気に入っている一枚です。2009年の暮れに城南島で撮りました。カメラはK-7。この頃のほうがいい写真撮ってたのかも(A^^;

さよなら、DA18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR

 さて、実はもう一本いらないレンズがありました。それは標準ズームのDA18-135mmです。HD DA16-85mmを買ってからも、何となく望遠よりのこのズーム域の便利さと、小型軽量さが気に入っていて手放さずにいたのですが、これもまたK-1では使い道がないレンズでもあり、さすがにK-3 IIにも標準ズームは1本で良いだろうと踏ん切りがつき、遅ればせながら手放すことにしました。

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 このレンズを手に入れたのは2012年の春、友人の結婚式に出席するのに合わせて買いました。ただ、少しでも安く買おうと思ってキットばらし品を探して手に入れましたが、箱がないだけで保証書もちゃんとついてきたし、結局このレンズもトラブルフリーでこの4年を乗り切りました。

IMGP6799.jpg ちなみに現在に続くPENTAX標準ズームレンズの鏡胴デザインはこのレンズから始まってます。そしてレンズ内AFモーターとしてSDMではないDCモーターなるものを採用したのも、このレンズが初。

IMGP0709.jpg このレンズはキットにもなるコスト重視の汎用便利ズームでありながら、簡易防滴仕様となっています。★レンズのような防塵防滴ではないですが、ちょっとくらいの雨なんかは大丈夫。壊れてもそんなに惜しくない... ということもあって、結構雑に扱いましたがまったく問題ありませんでした。

IMGP9297.jpg 海外のテストサイトなどで、性能面でひどい点数を付けられたことに始まり、描写性能については色々と言われた曰く付きですが、私が使ってる限りにおいては特に「これはひどい!」とか感じたことはありません。むしろ満足していた方です。そんなに性能に期待してなかったと言う面もあるのですが、改めて見直してみてもそこそこ普通に写るレンズだと思います。

 ただ発色だけは他のDAレンズとちょっと違っているような気がして、それが時々気になりました。何がどう違うのかはうまく文字に書き表せないのですが。

K3PS2060.jpg フルサイズ換算で28〜200mm相当と言うことで、ワイド端はごく平凡ですが、テレ端はそれなりに望遠効果が出てきます。寄りも引きも、近くも遠くも、大抵のことはこなせるので、1本だけ持ってどこかに出かけるとなると、とても頼りになります。

IMGP8114.jpg このレンズはK-5以降、主にK-30で使った記憶が多いです。特にK-30とはとても相性の良い一本でした。このタケノコ狩りに行ったときなどは、竹の生える斜面を滑落してフードがどこかへ飛んで行ってしまったりした中、K-30本体ともども壊れることもなく綺麗な写真をしっかりと残してくれました。

IMGP0417.jpg このレンズで撮ったベストショットを選ぶとなると色々迷いますが、ベタなこれにしておきます。2015年千鳥ヶ淵の満開の夜桜。この一枚に限らずこの日撮った一連の写真はこのレンズじゃないと撮れなかったし、撮れた写真にも結構満足してています。

 暗いレンズで夜景は苦手なはずでしたが、そこはK-30の高感度性能に頼りました。あの殺人的混雑の中では便利ズームじゃないととても写真は撮れません。そういう意味で我ながらベストな機材を選び、よくがんばって撮ったと思います。

手持ちレンズ現状まとめ

 ということで、今回2本のDAレンズを手放したので、手持ちのKマウントレンズは以下のようになりました。なんか寂しくなってしまいました...。

スクリーンショット 2016-06-27 23.49.45
 気がつけばDAレンズは3本だけ。そのうちDA★55mmはフルサイズでほぼ問題なく使えています。HD16-85mmはK-3 II専用でフィッシュアイズームは、まぁ取っておくしかないですよね、今のところ代わりになるレンズはないので。

 今後に向けた問題はやはりDFAレンズですね。前々から懸案になっていました。幸い今回手放した2本のおかげでだいぶ資金が回収できました。大体レンズは手放しっぱなしと言うことがあり得ません。こういう場合に考えることは一つです。沼の住人としては。

 それについては次回以降で(A^^;



持っていて損はない小型軽量で便利な標準ズーム HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR

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 要らなくなったレンズを売って手にした資金は、新たなレンズに化けると決まっています。ということで、念願のDFA標準ズームを手に入れました。K-1発売以来ずっと悩んできた標準域のズームレンズですが、いろいろ考えて小型軽量なDFA28-105mm F3.5-5.6にしました。

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 K-1と同時発表、同時発売された小型軽量が特徴のレンズ。K-1にはレンズキットがありませんが、事実上のキットレンズ的位置づけのレンズです。それ以外にスペックに特に見るべきところはありません。

 DFA28-105mm F3.5-5.6がどんなレンズか紹介する前に少し生々しい話をすると、先日手放したDA★60-250mmF4は、そこそこの値段で売れました。約7年間使って取得価格の1/3が回収できるのだから、悪くはありません。DA18-135mmとともに売却した資金で、一円も追加することなくこのDFA28-105mm は手に入ってしまいました。

 FマウントやEFマウントほど市場は大きくありませんが、それでもレンズはまさに「資産」だなと実感します。

なぜDFA24-70mm F2.8ではないのか??

 現在DFAシリーズには標準ズームが2本用意されています。これらのどっちを買うべきかずっと悩んでいました。

PENTAX ズームレンズ HD PENTAX-D FA24-70mm F2.8ED SDM WR 21310

PENTAX ズームレンズ HD PENTAX-D FA24-70mm F2.8ED SDM WR 21310

 せっかく15-30mmF2.8と70-200mmF2.8があるのだから、当然「大三元」を揃えたい、と思うのが当たり前なのですが...。この2本に関し、非常に雑に比較表を作ると以下のような感じになります。私が気にするのはこの程度のことだったりします。

 赤太字が特に良いところで、青字が特に気になるところです。

 24-70mm28-105mm
明るさ全域F2.8F3.5-5.6
大きさ88.5 x 109.5mm73.0 x 86.5mm
重さ787g440g
最短撮影距離38cm50cm
SPコーティングなしあり
設計製造タムロンペンタックス
価格約16万円約6.8万円

 「設計製造」の部分はあくまでも推測ですし、製品の善し悪しには関係ありませんが、気分的な面で実はこれを無視することはできませんので入れておきました。

 この中でどれを重視し、どれを我慢するか?ということに尽きるわけですが、これがなかなか難題です。まず基本的なこととして、ワイド端の4mmの差は、テレ端の35mmの差に匹敵するほどの意味がありますし、さらに保護フィルタ着けない派の私にとってはSPコーティングがないのは困りますし、かといってオールラウンダーであるべき標準ズームの最短撮影距離がいまどき50cmというのはどうかと思います。

 あと、K-1の光学ファインダーは解放F値によって見え方が大幅に変わるような気がしているので、なるべく明るいレンズを使いたいところ。

 ちなみに肝心の画質については、様々な作例や口コミをチェックしていると、28-105mmは隅まで均一でカリカリぶりが印象的ですし、その写りを絶賛している声が多数聞こえてきます。24-70mmは大三元の中核としてそもそも期待は非常に高いですから、超綺麗に写って当たり前といった前提の評価が多いように思います。つまりはどちらにしても、写りの点では満足できそう。

 ...なんて考えてると、ますます決まらないのですが、最終的には素直に「小さくて軽くて便利なこと」を重視することにしました。K-1はフルサイズとはいえ小型なので、撮影が主目的ではない旅行なんかにも持ち出したくなるだろうと思うわけですが、そうするとやはり便利ズームは1本あったほうが良いよね、と。明るさが必要なら、これにFA Limitedをどれか一本追加することでカバーできるはず。

 ということで「大三元」の完成は、また今後の情勢次第で考えていきたいと思います。願わくば、数年後にDFA★としてリニューアルされることを期待して。

開封

 さて、前置きが長くなりましたが、実際に手に入れたDFA28-105mmとはどんなレンズか、外観を中心に見ていきましょう。

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 箱です。特に何の変哲もありません。なお付属品はフロントキャップ、リアキャップにフードがついてきます。レンズポーチやケースは付属していません。

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 レンズ本体です。先端に巻かれた緑の鉢巻き、幅広のズームリング、細いピントリングに距離目盛りはなし、AFスイッチやズームロックなどもないシンプルな外観は、先日手放したDA18-135mmとそっくりです。実際に大きさもほぼ同等です。ズーム倍率や明るさで無理してないせいか、現代のフルサイズ用ズームレンズにしては非常に小さい方ではないかと思います。

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 前玉は結構大きいです。フィルター径は62mmとごく普通。ちなみにレンズ構成は11群15枚で、非球面レンズと特殊低分散ガラス、異常低分散ガラスが計4枚使われています。

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 マウント側はこんな感じで、AFカプラーのないKAF3マウント。WRなので赤いシーリング材があります。他のペンタックス純正レンズ同様にベトナム製となっています。後玉はAPS-C用のズームレンズほどではないですが、フルサイズ用にしてはそこそこ小さいですね。

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 K-1に取り付けるとこうなります。大きすぎずちょうど良いサイズです。この組みあわせで約1.5kgほどになりますが、絶対的に重いと考えるか、フルサイズにしては軽いと考えるか...。

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 テレ端にズームするとこんな感じ。鏡胴は2段伸縮となっています。まぁこんなもんでしょう。格好悪いのは仕方ありません。

 ちなみに焦点距離と開放絞り値の変化を確認してみました、おおよそですがワイド端から約30mmまでF3.5、さらに約50mmまでF4、続いて約70mmあたりまでF4.5でそれ以上はF5.6といった変化をするようです。

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 DA16-85mmを付けたK-3 IIと並べて見ました。DFA28-105mmはDA16-85mmよりも一回り小さいです。ボディサイズの差を相殺して、ほぼ同じボリューム感。もちろん画角レンジ的にはDA16-85mmのほうが広いですが、K-1もクロップ込みで考えるとワイド端以外はカバーできる、ということにもなります。なかなかバランスの良い標準ズームだと思います。

少しだけ実写

 早速実写してきましたので、少しだけ貼っておきます。
KONE5556.jpg スッキリクッキリでさすが最新レンズ。葉っぱも一枚一枚きっちり解像してエッジが立ってます。Lightroomでレンズプロファイルもサポートされています。

KONE5562.jpg テレ端開放で。ボケ量はF5.6なりですが、ワサワサしたり縁取りが出来たりすることなく質はそこそこ良いのではないでしょうか。

KONE5525.jpg 水を流したくて逆に思い切り絞ってしまいました。解放F値は気にしても最大絞りってあまり気にしたことがありませんが、F40とか行けるんですね。画素ピッチに余裕のあるフルサイズでもさすがにここまで絞ると回折してるでしょう。ボディ内現像なら回折補正が使えますが、このカットはRAWをLightroomで現像しているので、回折ボケはそのままのはず。

KONE5697.jpg 紫陽花はもう本当に最後ですかね。撮影倍率がそこそこあるせいか、テレ端ではそんなに「寄れない感」はありません。

 これ以上の実写結果についてはまた後日。

DFAレンズラインナップ

 この結果、私のKマウントレンズのラインナップはこのようになりました。

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 うん、大体良い感じです。

 F2.8通しにはまだまだ未練があるのですが、それについては今後の課題と言うことで、楽しみは残しておきましょう。完成してしまったらつまらないですから(A^^;




肉屋のワイン食堂「La Boucherie et Vin」で6月の肉の日を祝う

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 久しぶりの肉の日宴会が開催されました。今回のお店は東京駅日本橋口にある肉料理とワインのお店「La Boucherie et Vin」です。丸の内トラストタワーの2階にあります。場所柄、もう少ししゃれた店かと思っていましたが「食堂」と名乗っている通り、とても庶民的な良い意味で雑然とした雰囲気のお店です。

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 看板には豚さんのイラストが描かれていますが、もちろん牛肉がメインです。今日はどんなお肉が食べられるでしょうか!

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 メニューが沢山合って目移りしてしまいますが、そのうちの一枚にはちゃんと「毎月29日は肉祭り」と書かれています。そうです、祭りなのです。

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 祭りの開幕はイタリアのスパークリングワインから。

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 まずは前菜から頼んでいったのですが、初めてのお店ですし量がよく分かりません。今回のメンバーは総勢6人いたので、お店の人のアドバイスに従ったのですが、最初に出てきたトルティヤはこの二切れだけ。うーん、どうも少ない気がする...

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 前菜盛り合わせのブッチャープレート。お肉を中心に色々入ってる! けど少ない...。ということで、ここの店員さん(男性)の見積もりはかなり小食な人向きで、我々には合わないようです。丸の内の人たちはみんな上品なのでしょうか。

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 次に飲んだのはランブルスコ。早くも赤へ。お店の人がちゃんと注いでくれるのですが、なんと痛恨の分配ミス! グラスがいつものとちょっと違って目測を誤ったと言い訳していましたが、我々は大爆笑。責めたりはせずネタにして楽しませて頂きました(^^; この緩さがこの店の雰囲気を表しています。

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 足りないおつまみに追加したスパイシーハーブポテトフライ。味が濃くて止められない止まらない系。ワインよりもビールが欲しくなります。

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 さて、いよいよメインのお肉を発注しました。これは牛ハラミステーキ。ハラミと言えば焼肉でした食べたことないですが、こんな立派なステーキにもなります。

 発注単位は100g以上50g刻みで可能。ということでとりあえず450gで頼みました。小食傾向の店員さんは450gと聞いてやや取り乱していましたが、6人もいますから、大したことありません。いつもは普通にキロ単位で食べていますから。

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 ワインも6人いるとちょうど一杯ずつといった感じ。お肉が来たので赤ワインを引き続き頂きます。

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 次のお肉は牛リブロースの1ポンドステーキ。つまりは450gですね。ソースは三種類あって、一番左端の茶色い塊は「蝦夷ワサビ」。これが美味いです!

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 ここからどんどんお肉が続きます。まさに肉祭り。これはイベリコ豚のロースステーキ300g。牛とは違う脂のジューシーさが胃に染み渡ります。

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 次はまた牛へ。フランス産シャロレー牛のステーキ300g。国産でもアメリカでもオージーでもないヨーロッパ産の牛肉。やっぱり和牛と違って脂は少ない赤身肉。でもあっさりした味わいで柔らかいです。ワインに良く合う!

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 お肉も盛り上がってきたところでさらに赤ワイン追加。グラスがだんだん大きくなっていきます。

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 と、ここで本日のメイン中のメイン、山形牛イチボです。これで300g。この段階になると店員さんは我々が何を発注しても一切驚かなくなります。

 で、これが明らかに他のお肉とは違う旨味に溢れていました。レアで焼き上げたイチボは超ジューシーで柔らか。肉と脂の何とも言えない旨味が溜まりません。これを先ほどと同じ蝦夷ワサビで頂くと本当に美味いです。

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 あまりの美味しさに一段と寄ってみました。綺麗に焼けた外側も中も、レアで焼けていない中も美しいですね。

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 あとは締めの炭水化物です。まずは“ブッチャーピラフ”なるもの。いわゆるガーリックライスの肉片入り。

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 ワインも締めに向かって白へスイッチ。

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 炭水化物2品目はボロネーゼ。幅広のパスタが良い感じです。食べ応えもあってランチとかで食べてみたい!

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 そして炭水化物最後は肉屋のブルーチーズドリア。ピリ辛スジ肉トマトソースが旨いです。6人もいると締めも色々少しずつ食べられて満足感が高いです。

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 で、締めの後になぜかまた追加してしまうダメな人たち。黒豚メンチカツです。これで白米食べるのも美味しいかも。と思いましたがさすがにもう満腹です。これ以上は無理です。

 ということで、無事に6月の肉の日を祝うことが出来ました。このお店は気楽でガッツリ食べられて、しかも本格派の肉料理が味わえる、なかなか良いお店です。近いですし通勤経路上でもあるので、また行きたいと思います。

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